コロンビア旅行前に知っておきたい現地の文化と習慣

南米大陸の北西部に位置する「コロンビア」

コロンビアは、熱帯雨林やアンデス山脈、そして数多くのコーヒー農園が特徴であり、豊かな自然に恵まれた国で「生態系のゆりかご」との異名を持っています。数十年前までは世界一危険な国の1つとも言われていましたが、実は南米の他の国にも負けない程の魅力に溢れている国なのです。しかし、日本から遠く離れたコロンビアは、文化や習慣が異なるため、現地での滞在を楽しむためには事前に知っておくべき点があります。そんなコロンビアは、アジア系の伝統が複雑に織り交ざって構成された多文化的な社会によって特徴づけられています。

そこで今回は、コロンビアの文化や作法について、より深く掘り下げてご紹介します。コロンビアでの滞在を計画している方は、この機会に参考にしていただければと思います。

 

最新の新型コロナウィルスによるコロンビアへの渡航制限状況



 

コロンビアってどんなところ?


【基本情報】

・国名 コロンビア共和国(Republic de Colombia)
・首都 ボゴダ
・人口 約4875万人(2019年)
・面積 113万9000㎢
・通貨 コロンビア・ペソ(COP)
・民族構成 メスティソ(先住民とスペイン人の混血)75%、ヨーロッパ系20%、アフリカ系4%、インディヘナ他1%
・宗教 カトリック約80%
・時差 コロンビアは日本の-14時間。(コロンビアが正午の時、日本は翌日の午前2時となります。)
・言語 スペイン語

【気候】

 コロンビアの気候は、年間を通して均一な気候です。これは国が赤道地帯に位置しており、日の出日の入り時刻が変化しないためであり、世界のほとんどの国で見られるような季節がありません。乾季は12月から1月、7月から8月で雨季は4月から5月、10月から11月があるのみです。コロンビアの年間平均気温は14度程度で安定しており、最高気温は19度から22度程度、最低気温は7度から10度程度になっています。ベストシーズンは、乾季になります。雨季についても日本よりは降水量が少ない場合もあるため、普通に観光を楽しむことは可能です。

【ビザ】

コロンビアでは短期の旅行で90日以内の場合においてはビザを取得する必要はありません。

【アクセス】

日本から首都ボゴタへの直行便は運航していません。主に北米の都市を経由していくのが一般的です。飛行時間は乗り継ぎ時間も含めて、20時間程となっています。



 

コロンビアの一般的なマナー・社会習慣

1 コミュニケーション方法

コロンビアの人々は身近な人を大切にして、好きなことは存分に楽しむ特性があり、陽気で心の広い国民性を持っています。そして、コロンビアでは、人種や民族的背景に多様性があるため国内でも地域によって、またはコミュニティによって、スペイン語の話し方が微妙に変わっていることがあります。実際にコロンビアは、南米でもっとも方言が多様な国の1つとされています。また、アクセントだけでなく同じ単語や表現でも解釈される意味が異なることがあるため、現地の人と会話する際は気をつけるようにしましょう。

コロンビアの人々は、楽観的であると同時に積極性と希望に溢れており、生きることに対して情熱的な人が多いと言えます。コミュニケーションをする上で、もしも何か質問などがある場合は、タブーなトピック以外であれば、基本的に遠慮せずに聞いて大丈夫です。コロンビアでは知らないことを表に出さずに質問しないよりも、むしろ積極的に質問するべきだとされています。

そして、旅行の際にコロンビアの人々に出会った時、そこまで時間を一緒に過ごしたわけでもないのに、頬にキスをしてきたり、ハグをしてきたりすることがあります。そのような習慣のない日本人の多くは驚くと思いますが、愛情深い性格のコロンビアの人々にとっては礼儀正しく、思いやりのある行為なんです。また、「ありがとう」や「すみません」などの言葉を素直に口にできる人々でもあります。コロンビアに行った際には、積極的に感謝の言葉を伝えるようにしましょう。

 

2 生活においてのルール

コロンビアの人々は時間に対してルーズな一面もあります。これは、コロンビアだけに限らず、一部の先進国を除いて結構な国に住む人に共通することですが、時間に厳しい日本人からしてみたらありえないと感じることもあるでしょう。この性格は、プライベートな予定に対して顕著に現れます。一方で、仕事や大切な場面では、時間に対するルーズさが多少は弱まりますが、やはり日本人からしてみたらルーズに映ると思います。

お祝い事や休日は家族で集まって飲んだり踊ったりするフィエスタが大好きなんです。ここでコロンビアの人々の特徴が2つあげられます。

1つは、家族愛が強いことです。これは、コロンビアに限らず南米では、家族の絆を大事にする傾向があります。1人暮らしをしても通える範囲であれば、毎週末に実家に顔を出し、頻繁に親がこの家を訪れます。何歳になっても親ととても近い関係なのです。

もう1つは、ダンスが大好きで得意な人が多いです。コロンビアは音楽、伝統、サルサ文化、「レゲトン」が非常に有名な国でもあります。コロンビアの人と知り合いになれば、頻繁にパーティーに誘われることもあります。そんな時は、恥ずかしがらずに、ぜひ一緒にダンスを踊ってみましょう。

そして、コロンビアでは食事においても日本との大きな違いがあります。コロンビアでは1日のメインの食事が午後3時頃に食べる昼食になります。昼食が主食になるため、日本人が驚くような量を食べ、夕食は少量というのがコロンビア流になります。

コロンビアの人々は、非常に早起きで生活リズムは朝型です。例えば、小学校や中学校は朝の6時半から授業が始まります。また、ジム等の営業も朝の5時半から始まるところが大半であり、朝にジムで運動してから、仕事に向かうのが一般的です。非常に健康的な生活をおくっているように見えますね。

 

3 交通ルール

バスについてですが、大きなバス停の場合はほぼ100%停まると思いますが、小さなバス停の場合は、お目当てのバスが来たら手を挙げて、乗りたいということを運転手に伝える必要があります。また、バス停でなくても道端で手を挙げれば停まって乗せてくれ、降りるときも「ここで降ろしてくれ」と言うと、ルート内であればどこでも停まってくれるようです。

コロンビアの道路状況は極めて悪く、舗装されている大きな道でも、凸凹があったり大きな穴が開いていたりすることがところどころで見られます。また、運転は全体的に荒く、交通事故も良く起こっていたりするので気をつけましょう。

また、道は歩きにくいようで、横断歩道も非常に少なく、道を渡るには車やバイクが来ないタイミングを見計らって走る、という方法がメジャーです。特に、スマホを見ながらや電話をしながらの歩行はとても危険なため、必ずカバンの中に入れるか、立ち止まって使うように注意しましょう。

 



 

コロンビアの文化

1 サッカー

コロンビアは、知っての通り、サッカーに力を入れている国でもあります。ワールドカップなどのサッカーの試合が行われる日は、仕事を休んで家でサッカー観戦したり、職場で観戦したりするのは当たり前になっています。さらに、コロンビアでは、友人同士でサッカーの試合結果を賭けることも一般的です。サッカー観戦はコロンビア人にとって大きな娯楽であり、習慣でもあるのです。そして、中には非常に熱狂的なサポーターもいるため、公共の場では十分に発言に注意するようにしましょう。

 

2 コーヒー

コロンビアと言えば、コーヒーを思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。日本でもコロンビア産のコーヒーを見かけることもあると思います。なんとコロンビアはコーヒー生産量が世界3位で、その消費量も世界10位以内に入っています。そんなコーヒーを誇るコロンビアの人々の自宅や職場には、基本的にコーヒーマシンがあり、コーヒーと一緒にパネラやアレキぺという甘いお菓子を食べることが多いです。

 

3 バジェナート

クンビアからの影響をうけてきたコロンビア発祥の音楽になります。基本的に3種類の楽器が使われており、それらはグアチャラカ、カハ・バジェナータとアコーディオンです。最近のバジェナート音楽ではドラムセットやキーボードなども使われています。さらに、バジェナートは農家にルーツを持つ音楽で、元々はニュースや物語を友達や家族などに伝えるために、噂話はもちろん、冗談などを歌にしていました。

 



コロンビアで素敵な思い出を作ろう!

いかがでしたか?

コロンビアは、その独特の文化、料理、人々を体験できる素晴らしい国です。滞在をより楽しくするためには、この国の一般的な習慣やエチケットに慣れることが重要です。少しの知識と意識で、コロンビアの文化を存分に体験することができるでしょう。

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