東南アジアのインドシナ半島南部に位置する、カンボジア。「アンコール・ワット」など歴史的な世界遺産や、独自の文化、生活風景などが存在し、世界的にも人気の高い場所です。しかし実際に訪れるとなると、やはり気になるのが現地の治安や安全面。
そこで今回はカンボジアの気になる治安について、お役立ち情報をお伝えします。
1.カンボジアの基本情報
まずは、カンボジアを訪れるなら知っておきたい基本的な情報をお伝えします。
(1)カンボジアの基本情報
正式国名:カンボジア王国(Kingdom of Cambodia)
面積:18万1035km2(日本の約50%)
人口:約1620万人(2017年)
首都:プノンペン(Phnom Penh)
民族構成:カンボジア人90%。ほかにチャム族、ベトナム人など20以上の民族が計10%
宗教:カンボジア人の大半が仏教徒(上座部仏教)。そのほかイスラム教(ほとんどのチャム族)、カトリックなど。
国旗:中央部の建物はアンコールワット。政変により何度かデザインが変わったが、 民族の誇りであるアンコールワットは常に描かれている。
(2)カンボジアの気候
カンボジアは常夏の国。
1年を通して30°Cを超えるような暑さで、日本の夏のような気候が続きます。日本のように四季の変化はなく、1年は大きく分けて雨季と乾季になります。乾季は11〜5月頃。雨季は6〜10月頃となります。以下では乾季と雨季の気候について詳しくご紹介します。
【乾季】11〜5月頃
乾季のなかでも11月〜1月頃には、最高気温30°C前後、雨もほとんど降らずカラっとして観光にはベストシーズンとなります。2月頃からは少しずつ雨が降り始め、気温も上がってきます。3月〜4月には気温は35°C前後となり、暑い時には40°Cになることもあります。雨量も少しずつ増えていきます。5月には雨量がひと月100mm程度になり、気温もさらに高くなります。この頃には蒸し暑さが感じられるようになり、雨が多くなってきます。
カンボジアの雨は日本の梅雨とは異なり、大粒の雨が短時間に降るスコールです。土砂降りの間はカフェなどで雨宿りをしていれば、そのうちにやんでしまいます。
【雨季】6~10月頃
雨季の気温は32〜34°C程度。雨量はひと月あたり200mmを超え、毎日のようにスコールが降ります。
日本の夏のような気候で蒸し暑さもかなり感じられます。10月に入ると、少しずつ気温が下がりはじめます。
2.カンボジアの危険エリア
人気の観光地ではあるものの、あまり治安が良いとはいえないカンボジア。以下では、外務省のホームページを参考に、カンボジアの危険エリアについてご紹介します。
(1)そもそも危険レベルとは?
外務省では安全対策の目安として、世界の各国・各地域を4つのカテゴリーに区分しています。
その基準は以下の通りです。
「レベル1:十分注意してください。」
その国・地域への渡航、滞在に当たって危険を避けていただくため特別な注意が必要です。
「レベル2:不要不急の渡航は止めてください。」
その国・地域への不要不急の渡航は止めてください。渡航する場合には特別な注意を払うとともに、十分な安全対策をとってください。
「レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)」
その国・地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。(場合によっては、現地に滞在している日本人の方々に対して退避の可能性や準備を促すメッセージを含むことがあります。)
「レベル4:退避してください。渡航は止めてください。(退避勧告)」
その国・地域に滞在している方は滞在地から、安全な国・地域へ退避してください。この状況では、当然のことながら、どのような目的であれ新たな渡航は止めてください。
(2)カンボジアの危険エリア
外務省の情報によれば、カンボジア全土に危険レベル1が発令されています。
過去の内戦時に国内に持ち込まれた銃火器が未だ多く出回っており、これらを使用した強盗事件が多発していることなどがその理由です。
また、特にプノンペンやシェムリアップなどの観光地では、外国人が犯罪に巻き込まれるケースも多く報告されているため注意が必要です。
3.カンボジア観光で注意すべき場所
カンボジア観光において特に注意が必要な場所は「プノンペンエリア」と「シェムリアップエリア」です。以下では、2つの地域の治安情報についてお伝えします。
(1)プノンペンエリア
プノンペンでは空き巣、住居への押し込み強盗、ひったくりなどが頻発。なかには拳銃等の凶器を使用する凶悪犯もいます。
在住邦人や日本人旅行客もスリやひったくりなどの軽犯罪に加え、ホテル侵入窃盗事案や、観光エリアでの詐欺事件など、外国人をターゲットにした犯罪も多く報告されており、しっかりとした防犯対策が求められます。特に観光地として人気の高い寺院「ワット・プノン」や「セントラル・マーケット」の周辺、「独立記念塔」の南東地区一帯では ひったくりなどの事件が多発しています。
(2)シェムリアップエリア
シェムリアップでは特に事件が多発しているエリアはありませんが、 詐欺やひったくりなどの軽犯罪があらゆる場所で発生しています。特に夜は酔っ払いが多く、派手な喧嘩騒ぎになることもあります。 常に警戒心を持ち、注意を怠らないように心がけましょう。
※「水まつり」について
カンボジア最大のお祭りといわれる「水まつり」。毎年4月13日〜15日に開催されます。
この期間中、プノンペンとシェムリアップの両エリアは国中から集まる人々で大混雑。交通事故やスリなど多くの危険が発生するため、いつも以上に警戒することが大切です。
4.カンボジアで気を付けるべきことは?カンボジアの治安情報
最後に、カンボジアで多発している事例を参考にしながら特に気を付けるべきことや、治安情報をご紹介します。
(1)ひったくり
プノンペン市内を中心に国中の至るところで発生しているひったくり。
後方から2人乗りのオートバイで接近し、追い越しざまにバックなどをひったくり逃走するケースが大半を占めています。犯人はナイフや銃器を使用し、強引な犯行に及ぶ場合もあるので、万が一被害に遭ってしまったときには絶対に抵抗しないようにしてください。第一に身の安全を守ることを心がけましょう。
対策としては、外出中は可能な限り両手を自由に使えるようにする、ナナメ掛けのカバンを車道側にかけない、必要最低限の現金しか持たない、常にまわりを見まわし少しでも怪しいと感じたら大通りや警察の近くを動かないなどが挙げられます。
(2)スリ
多くの人が集まるセントラルマーケットやナイトマーケットでは、すれ違いざまに貴重品を盗られるスリが多発しています。その他にもレストランでの置き引きや、マッサージ中に荷物から貴重品が抜き取られていた事例など多くが報告されています。
対策としては、多額の現金を持たない、リュックなどは前に抱える、違法なサービスを提供しているような店には近づかないなどが挙げられます。
(3)ぼったくり
カンボジアにおいてさまざまな場面で注意しなければならないのが、ぼったくり。
市場では売り手は観光客に対して基本的に相場よりも高い値段を提示してくることが多いので、購入する際は良識の範囲内で値切ることを心がけましょう。
また、街中に溢れているトゥクトゥクもドライバーによって言い値はさまざま。
対策としては、サービスや品物の値段の相場を知っておく、怪しい売り手やドライバーには近づかないなどが挙げられます。
(4)カードゲーム詐欺・いかさま賭博
カンボジアにおいて、日本人が頻繁に被害に遭う例としていかさま賭博が挙げられます。
代表的な手法は以下の通りです。まず観光地やスーパーなどで片言の日本語や英語を離す東南アジア系の男女が「日本人ですか?」と声をかけ、「自宅に案内して食事をご馳走したい」「日本に興味があるので家で話を聞きたい」などと話をしてきます。そして言われるがままに彼らの自宅を訪問し、食事や談笑をしていると、ふいにカードゲームをしないかとしつこく誘われます。最初は勝たせて気を緩ませ、最終的にあり金をすべて巻き上げたり、金品を要求する目的です。
また、いかさま賭博詐欺は巧みにストーリーを作り、相手を簡単に信じ込ませ、大金を用意するよう要求 してきます。手口が巧妙で、被害者の中には詐欺にあっていることに気付かない人もいるようです。
対策としては、滞在中に知り合った見知らぬ人物の誘いには応じない、連絡先を交換しないなどが挙げられます。
Ooohおすすめのプライベートツアー
Ooohがこれまでに提供したカンボジアのおすすめのプライベートツアーの一部をご紹介します。
安全にカンボジアを楽しもう!
いかがだったでしょうか。今回は「【カンボジア】海外旅行で避けるべき危険エリアと対策まとめ」と題し、カンボジアで危険なエリアや、気を付けるべきポイントをご紹介しました。ぜひカンボジアへの旅を安全に楽しんでくださいね。
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