南米の北西部に位置するコロンビアは、カリブ海、アンデス山脈、スペイン統治時代の街並みなど、息をのむような美しい景観を誇っています。しかし、「コロンビア」というと、「麻薬」や「銃」といった怖いイメージを持つ人もいるかもしれません。そこで、この記事では、気候、服装、習慣など、渡航前に知っておきたいコロンビアのスペックと、特に気になる安全・安心のポイントを厳選してお伝えします。この記事が、あなたの不安や疑問を解消する一助になることを期待しています。
コロンビアってどんな国?
まずはじめに、最も基本的なコロンビアという国に関する情報を紹介します。
・国名:コロンビア共和国(Republica de Colombia)
・首都:ボゴタ(Bogota D.C.)
・人口:約4875万人(2019年)
・面積:113万9000㎢(日本の約3倍)
・通貨:コロンビア・ペソ
・時差:日本より14時間遅れ。サマータイムの採用はなし。
・言語:スペイン語
・民族構成:
南米で最も混血の割合が高い国。メスティソ(先住民とスペイン人の混血)75%、ヨーロッパ系20%、アフリカ系4%、インディヘナ(先住民)ほか1%。
・宗教:カトリックが約80%。
・出入国に関して:
①ビザについて
観光目的で入国する場合、滞在が90日以内であればビザは不要。
②パスポートについて
パスポートの有効残存期間はコロンビア入国時に3ヵ月以上必要。またパスポートの未使用のページが2ページ以上あること。
コロンビアの気候と服装について
海外を訪れる際は、旅先の気候や服装が気になるもの。快適に旅を楽しむためにも気候のチェックは欠かせません。コロンビアは日本の約3倍もの面積を誇る国であるため、地域によって気候にかなりの差があります。
そこでここではコロンビアのなかでも特に観光客がよく訪れる首都ボゴタついて気候・季節や適切な服装、ベストシーズンについてご紹介したいと思います。
【気候】
ボゴタは標高2640mもの高地に位置するため、高山気候に分類されます。ボゴタの気候の特徴としては、一年を通して気温差があまりないこと、しかし一日のなかでの気温差は非常に大きいことが挙げられます。3ヵ月ごとに雨季と乾季が交互にやってきますが、あまり明確なものではありません。
【季節】
ボゴタでは3~5月と9~11月が雨季、6~8月と12~2月が乾季にあたります。雨季はスコールが降ると寒くなるのが特徴です。乾季は涼しく、乾燥しており過ごしやすい気候となっています。
【服装】
雨季・乾季を問わず、日中は長袖で過ごすことができますが、夜は上着やアウターが必要になってきます。雨季には折り畳み傘を常に携帯しておくことをおすすめします。
【ベストシーズン】
ボゴタ観光のベストシーズンは乾季にあたる6~8月と12~2月です。
コロンビアでの生活と習慣について
コロンビアは日本から見ると地球の裏側に位置する国であり、その生活・文化に関しては様々な違いがあります。いざ現地に降り立ってから、その違いに戸惑うことがないように事前の情報収集が大切です。
以下ではコロンビアでの一般的な生活について、知っておきたい知識をまとめました。
①チップ
コロンビアでは、場所や場面によってチップが必要かどうかが異なりますので、以下の情報を参考にしてください。
【ホテル】5つ星ホテルの場合、ベッドメーキングはUS$1程度。ルームサービスやポーターにもチップが必要。
【レストラン】すでに加算されていることが多いので、確認する。
【タクシー】基本的には不要。空港などで荷物を運んでもらうなどしてもらった場合にはチップを渡すとよい。
②飲み物
コロンビアの首都ボゴタでは水道水が飲めるともいわれていますが、基本的にはミネラルウォーターを飲む方が安全です。ミネラルウォーターはスーパーマーケットやキオスクなどで買うことができます。
③電気製品
コロンビアの電圧は110~120V、周波数は60Hz。プラグは日本と同様、平ふたつ穴のAタイプが使用されているので、日本の電化製品をそのまま使うことができます。
④年齢制限
18歳未満の飲酒、喫煙は不可。購入することもできないので注意してください。
⑤食事の時間
コロンビアでは一日のメインの食事が午後3時頃に食べる昼食です。日本人からすると中途半端であるように感じますが、国土の多くが高地に位置するコロンビアでは夜にたっぷり食事をとると体調を崩しやすくなってしまうということがその理由となっています。
⑥食事のマナー
コロンビアでは食事中のテーブルに新しく誰かが来たら、もともとそのテーブルで食べていた人が”hay para todos”と声をかけるという習慣があります。これは「みんなの分があるよ」という意味で、実際にはなくても慣例的に使われます。言われた方は”Gracias(ありがとう)”と答えます。
また日本では複数人で食べ物を分けるとき、最後の分は相手にとらせるといった習慣がありますが、コロンビアにはそのような習慣はありません。食べ物は残さないことがマナーで、最後の一口をとった人は今年中に結婚できるといった迷信もあるんです。
⑦アイコンタクト
コロンビアをはじめとして南米の多くの国ではアイコンタクトを非常に大切にします。日本人のなかには、話している最中に相手の目を見ない人が多いかもしれませんが、コロンビアではそのような行為は失礼にあたります。
また、目が合っているのにも関わらず挨拶をしないというのは無視をしているのと同じだと捉えられます。目が合ったらにっこりと微笑みながら”Hola!(やあ、こんにちは)”と挨拶をするようにしましょう。
コロンビアの治安について
海外に出向くなら、訪れる国の治安情報は誰もが気になるところ。特にコロンビアときくと、「麻薬」や「銃」を連想し、治安の悪い国というイメージを持ってしまう方も多いのではないでしょうか。
しかし実際には近年の政権の和平プロセスの進展により、国内各地の治安は改善の方向に向かってきてます。外務省のサイトを見てみても、観光客が多く訪れるボゴタ、メデジン、カルタヘナ、レティシアなどの地域は危険性を表す指標が「レベル1」とされており、国全体がそこまで危険というわけではなさそうです。
とはいうものの、国内には「レベル3」の渡航中止勧告が出ている地域もあり、また軽犯罪の被害などは多く報告されているので油断は禁物。
以下ではコロンビアで特に気を付けるべきことなど、治安に関する情報をご紹介します。
①トートバッグとセルカ棒の利用はなるべく避けて
コロンビアでの観光のときのスタイルは基本的に「手ぶら+シークレットベルト着用」が一番安全です。トートバッグを使用していると、なかから貴重品を抜き取られてしまったり、ひったくりにあってしまったりと被害に合う確率が高まります。
またスマホやカメラもふとした瞬間に盗られてしまうことが多いので注意が必要。スマホが手元から離れるセルカ棒の利用は避けた方が賢明です。
②ガイドブックを持ち歩かない
観光を楽しむために、ガイドブックに照らし合わせながら観光地をまわる…日本国内ではよく見られる光景ですが、コロンビアではガイドブックを見ていると、周囲に自分の土地勘のなさや無知をアピールしているととられます。
観光に必要な情報は事前に調べて小さなメモなどに書き写すなどし、トラブルを回避するようにしましょう。
③麻薬に注意
以前と比べると、だいぶ治安が改善したコロンビアですが、麻薬による被害がゼロになったわけではありません。コロンビアでは「Devil’s breath(悪魔の息)」という世界で最も危険なドラッグが蔓延し、大きな問題になりました。世界で最も危険といわれる理由は、その麻薬が少し嗅ぐだけで意識を朦朧とさせる力を有しており、催眠術にかかったかのような状態に陥ってしまうから。被害者の多くが、薬の効力がとけた後に通常の判断力を取り戻し、被害届を出すという悲しい結果になっています。
知らない人に声をかけられても絶対についていかない、目立つ格好は避けるなど、自分の身は自分で守るということを心がけてください。
④個人情報の取扱いに注意
陽気でお世話好きな人が多いコロンビア人。しかし残念ながらそのような人に隠れて、悪事を働く人が存在しているのも事実です。
コロンビアではアジア系の人は珍しく、宿泊先やSNSなどの個人情報をきかれることがあります。
もちろん友好な関係を築きたい一心からの質問かもしれませんが、なかには個人情報を教えたためにストーカー被害にあった例なども報告されているので注意が必要です。
Ooohおすすめのプライベートツアー
Ooohがこれまでに提供したコロンビアのおすすめのプライベートプランをご紹介します。
コロンビア旅行は事前準備をしっかりしよう
今回は「コロンビアに行く前に知っておきたい基本情報」と題して、せっかくの旅を楽しむためにぜひとも心に留めておいていただきたい情報を厳選して紹介致しました。
皆様の旅が、一生の宝物になるような素敵なものになることをお祈りしています。
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