コルカタは西ベンガル州の州都で、古くはカルカッタと呼ばれていました。インド国内ではムンバイに並ぶ人口数を誇り、交通機関が発達している都市でもあります。イギリス統治時代には中心都市として機能していたことから都会的な要素が強い面がある一方で、未だに街中を牛車や人力車が走っているという新旧入り混じった光景が独特です。
また、インドといえば歌って踊る陽気な娯楽映画も思い浮かべる人も多いはず。そんな中、踊らないインド映画の監督として知られるサタジット・レイはインドのコルカタ生まれ。あの黒澤明監督が絶賛するほどの巨匠、サタジット・レイを世に生み出したコルカタは魅力いっぱい。
今回は、インドのコルカタでおすすめの観光地や体験を10選ご紹介します。
- 1 最新の新型コロナウィルスによるインドへの渡航制限状況
- 2 1、コルカタについて
- 3 2、コルカタ観光のベストシーズン
- 4 3、コルカタで体験したいこと
- 4.1 (1)ヒンドゥー教の女神を祀る「カリガート寺院」
- 4.2 (2)マザー・テレサが晩年を過ごした「マザーハウス」
- 4.3 (3)国内最古で建物も圧巻の「インド博物館」
- 4.4 (4)英国風建築物やクリケット場もある「モイダン公園」
- 4.5 (5)フーグリー川沿いの広大なお寺「ダクシネーシュワル・カーリー寺院」
- 4.6 (6)アジア人初のノーベル賞受賞詩人の生家「タゴール・ハウス」
- 4.7 (7)迷うほど広い雑貨店市場「ニューマーケット」
- 4.8 (8)少数民族の工芸品が見つかる「ダクシナパン・ショッピング・センター」
- 4.9 (9)カラフルな女神像が街中に飾られる秋祭り「ドゥルガー・プージャ」
- 4.10 (10)全長705メートルで渋滞も名物の「ハウラー橋」
- 5 4、コルカタに行こう!
最新の新型コロナウィルスによるインドへの渡航制限状況
1、コルカタについて
日本からの直行便はないもののコルカタには国際空港があり、バンコクやシンガポールなどからの入出国に便利です。インド国内の主要都市とも鉄道やバスで結ばれていて、街中には路面電車も走っています。インド国内ではトップスリー、世界的にも高いレベルの人口密度で、人があふれた都会的な雰囲気の都市です。ハウラー駅・セアルダー駅・コルカタ駅と3つ揃ったターミナル駅にはバングラディシュなどいくつかの都市を結ぶ国際列車が走り、旅行中の移動に困らないのがコルカタの魅力です。
2、コルカタ観光のベストシーズン
コルカタ観光のベストシーズンは、乾季の12月・1月。この時期はコルカタのなかで最も寒い冬ながら、平均気温は20度と過ごしやすい季節です。
■乾季(10月~3月上旬)
乾季はコルカタで最も気温が低くなる季節ですが、1日の平均気温は20度前後です。雨量も少なく、非常に過ごしやすいのが特徴です。特に12月・1月は気温が低くなり、暑さが和らぎます。
■暑季(3月下旬~5月)
暑季は最高気温が40度を越える日も多く、1日の平均気温は30度を超えています。日中と夜間の寒暖差が激しく、屋外で過ごすときは衣服の調整に気を付ける必要があります。
■雨季(6月~9月)
雨季には、モンスーンの影響で大量の雨が降ります。気温は高いままなので、蒸し暑さも感じるでしょう。乾季に比べると5倍以上の雨量があり、徒歩での観光に影響が出やすくなります。
3、コルカタで体験したいこと
(1)ヒンドゥー教の女神を祀る「カリガート寺院」
カーリーは、ヒンドゥー教で戦いの女神として崇められています。最高神とされるシヴァの妻でもあり、武器や生首を掲げて長い舌をたらした不気味な姿で知られています。カーリー女神を祀ったカリガート寺院は、毎朝行われている儀式で有名です。生きたままのヤギの首を刎ねて女神に捧げる儀式で、コルカタを初めて訪れる観光客には衝撃的なもの。見学もできますが、ヒンドゥー教徒にとっては神聖な場所なので心して訪問しましょう。
カリガート寺院
住所:Anami Sangha, Kalighat, Kolkata
アクセス:Kalighat駅から徒歩10分
(2)マザー・テレサが晩年を過ごした「マザーハウス」
コルカタの地で、貧しい人々のために生涯を捧げた修道女マザー・テレサは、20~40歳前後をコルカタの女学校の教師として過ごしています。マザーハウスは、マザー・テレサが晩年を過ごして没後に葬られた場所です。1階が墓所、2階が生活の拠点にされていた部屋で、館内にはマザー・テレサの活動記録が展示されています。コルカタ市内に点在する関連の施設では困っている人を支援するボランティアを常時募集しており、そのオリエンテーションが行われるのもマザーハウスです。
信仰心を忘れず常に他人のために身を捧げてきたマザー・テレサは、明日にも死んでしまうかもしれない人にベッドと食事を用意する施設「死を待つ人の家」をコルカタに作りました。ここでは、修道女や医療関係者以外にも、多くの一般の方々がボランティアをしに世界中から足を運んでいます。一日のみの参加者もいるらしいので、ぜひ一度足を運んでマザー・テレサの信念を感じてみたいですね。
マザーハウス
住所:54a AJC Bose Rd Chowringhee, Kolkata
アクセス:Ripon Streetバス停から徒歩1分
(3)国内最古で建物も圧巻の「インド博物館」
モイダン公園に接するインド最古の博物館で、1日では見学しきれないほどの貴重な展示物がコレクションされています。インドの古代文明から近隣諸国の歴史まで幅広く知ることができますが、絵画や化石、昆虫の標本、恐竜コーナーなど、歴史に興味がなくても楽しめる博物館です。コロニアル風の外観が特徴の建物も迫力があり、コルカタ滞在中に一度は訪れてほしい観光スポットです。
インド博物館
住所:27, Jawaharlal Nehru Rd, Park Street area, Kolkata
アクセス:地下鉄Park Street駅かた徒歩30秒
(4)英国風建築物やクリケット場もある「モイダン公園」
image by shantanukashyap from Pixabay
コルカタの中心部に位置するモイダン公園は、市民の憩いの場でもある広大な公園です。敷地内にはヴィクトリア大聖堂・セントポール教会・クリケット競技場・ウィリアム要塞といったイギリス統治時代に因んだ名所が数多く点在しています。南北の長さが3キロメートルほどもあり、奥地には自分の庭のように敷地を使っている市民もいて、のんびりくつろぐことができます。
モイダン公園
住所:Maidan, Kolkata
アクセス:Maidan駅から徒歩4分
(5)フーグリー川沿いの広大なお寺「ダクシネーシュワル・カーリー寺院」
コルカタにある女神カーリーを祀ったもう1つの寺院が、ダクシネーシュワル・カーリー寺院です。こちらには、カーリーと夫であるシヴァ神も祀られています。コルカタ市外の北部に位置しフーグリー川に面していることから、お参りに来た人が沐浴する姿も見られます。9本の尖塔が目印の本堂はお城のように美しく、内部にはカーリー女神にひれ伏すシヴァ神の像、その周りに銀製のハスの花が1,000枚敷き詰められていて壮観な光景です。
ダクシネーシュワル・カーリー寺院
住所:Pal Xerox, Rani Rashmoni Road, May Dibas Pally, Dakshineswar, Kolkata
アクセス:Dakshineswar駅から徒歩9分
(6)アジア人初のノーベル賞受賞詩人の生家「タゴール・ハウス」
1861年にコルカタで生まれたタゴールは、アジア人として初のノーベル賞を受賞した詩人であり思想家です。タゴールの生家として公開されているのが、タゴール・ハウス。コロニアル風のおしゃれな建物や優雅な調度品に、大商人の息子として生まれ育った人物であることが窺えます。インド国歌の作者でもあり、その文学はインド国内で非常に親しまれているタゴールですが、親日家でもあり生涯に5度の来日をしています。
タゴール・ハウス
住所:259, Rabindra Sarani, Singhi Bagan, Jorasanko, Kolkata
アクセス:地下鉄Girish Park駅から徒歩15分
(7)迷うほど広い雑貨店市場「ニューマーケット」
レンガ造りのテーマパークのような外観をしたニューマーケットは、コルカタの誇る何でも揃う市場です。衣類や雑貨など、幅広い品揃えはお土産探しに好適。モイダン公園にも近接していて、市外観光に便利なスポットです。規模は大きく異なりますが、日本でいえば上野のアメ横といったところ。市民の生活に密着した商品を扱っている店が多く、地元の人の買物シーンを眺めるのも楽しいですよ。
ニューマーケット
住所:Berrtram Street Chowringhee, Kolkata
アクセス:地下鉄Park Street駅から徒歩約10分
(8)少数民族の工芸品が見つかる「ダクシナパン・ショッピング・センター」
コルカタの中心部から南方に10キロメートルほどの位置にあるショッピングモールで、コルカタ近郊の少数民族が作った工芸品の店が揃っています。家具や小物などの木工品、織物、貴金属、宝石などが雑然と並べられていますが、全体的に小ぎれいな商業施設です。こぢんまりとしたショッピング・モールなので、タクシーで乗りつける場合は所在を知らない運転手さんもいます。
ダクシナパン・ショッピング・センター
住所:G958+GP Jodhpur Park,West Bengal, Kolkata
アクセス:Dhakuria Bus Standバス停から徒歩2分
(9)カラフルな女神像が街中に飾られる秋祭り「ドゥルガー・プージャ」
毎年10月初旬に開催されるコルカタ中を盛り上げるお祭りで、ドゥルガーという名の女神を崇めるため街中に女神像が所狭しと飾られます。コルカタで一番のお祭りのため学校もオフィスも休みになることが多く、人でにぎわうこの祭り。カラフルな女神像の周囲には屋台が並び、縁日のような楽しさもあります。女神像は祭りの最後に川に流すため、リヤカーで運ばれる様子も見応えありです。広い範囲で開催されるお祭りですから、以下の住所はだいたいの位置になります。
ドゥルガー・プージャ
住所:J92G+2Q,West Bengal, Kolkata
アクセス:CESC/Jora Pukurバス停から徒歩3分
(10)全長705メートルで渋滞も名物の「ハウラー橋」
コルカタ市街の西部を流れるフーグリー川にかかっているのが、ハウラー橋です。1943年に建造され、全長705メートル、高さ97メートルを誇る巨大な橋です。まるでジェットコースターのレールのような姿は迫力があり、橋げたがなく両岸から支えるのみの構造が力強さを感じさせます。川向うにあるターミナル駅に行く場合は、1~2時間になることもある渋滞に気を付けておく必要があります。
ハウラー橋
住所:Howrah, Kolkata
アクセス:Howrah Tram Depot駅から徒歩10分
4、コルカタに行こう!
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