キルギス旅行前に知っておきたい現地の文化と習慣

中央アジアに位置する「キルギス」

キルギスは中国と地中海を結ぶ古代の貿易ルートとして知られるシルクロード沿いにあります。キルギスと聞いて、観光地がパッと思い浮かぶ方は多くはないと思いますが、実は「中央アジアのスイス」と呼ばれるほど自然豊かな国なのです。定番の観光地として、「ブラナの塔」や「イシククル湖」が挙げられ、非常に多くの観光客が訪れています。このように、魅力に満ちたキルギスに一度は訪れてみたいと思う人は多いのではないでしょうか?しかし、日本から遠く離れたキルギスは、文化や習慣が異なるため、現地での滞在を楽しむためには事前に知っておくべき点があります。

そこで今回は、キルギスの文化や作法について、より深く掘り下げてご紹介します。キルギスでの滞在を計画している方は、この機会に参考にしていただければと思います。



 

キルギスってどんなところ?


【基本情報】

・国名 キルギス共和国(Kyrgyz Republic)
・首都 ビシュケク(Bishkek)
・人口 670万人(2022年)
・面積 19万8500㎢(日本の約半分)
・通貨 ソム(KGS)
・民族構成 キルギス系73.8%、ウズベク系14.8%、ロシア系5.1%、ドゥンガン系1.1%、ウルグアイ系0.9%、タジク系0.9%、その他
・宗教 主にイスラム教スンニ派
・時差 キルギスは日本の-3時間。(キルギスが正午の時、日本は午後3時となります。)
・言語 キルギス語が国語。ロシア語は公用語。

【気候】

 キルギスは大陸性気候で、首都ビシュケクの夏場の7月の最高気温は38度であり、最低気温は12.5度となります。対して冬場の最低気温は氷点下25度まで達することもあり、非常に冬の寒さは厳しくなります。また、1年を通して降水量が少ないため、晴れの日が多く、年間を通じて300日以上は晴れの日になるようです。観光のベストシーズンは、4月~9月となります。首都ビシュケクのベストシーズンは5月~8月となり、特に6月、7月には美しい高山植物が咲き始めるため、美しい絶景を堪能することができるでしょう。

【ビザ】

キルギスに入国する際は、日本国籍の方で滞在期間が60日以内であればビザを取得する必要はありません。60日を越える場合は、駐日キルギス共和国大使館等であらかじめいずれかのビザの発給を受ける必要があります。(外交、公用、投資、労働、教育、ビジネス、観光など)

【アクセス】

日本からキルギスまでの直行便は運航されていません。そのため、一般的にカザフスタンやウズベキスタンなどを経由して行くことになります。フライト時間は、約10時間となります。



 

キルギスの一般的なマナーや社会習慣

1 コミュニケーション方法

・人見知りしない

彼らは遊牧民というルーツを持っていることから昔から様々な人種や民族と接する機会が多かったため、高いコミュニケーション能力があります。そのような背景から人見知りが少ない国民性です。だからといって、積極的すぎるというよりか非常に自然体で節度を持った距離間で人と接します。その点は日本人と似ているため、比較的仲良くなりやすい傾向にあります。

・謙虚な一面

彼らは、人見知りしない国民性を持っていますが、同時に謙虚な性格の持ち主です。自己主張をする人や気取ったところもなく、柔らかい雰囲気の方が多いようです。協調性があり、人との輪を非常に大切にします。そんなキルギスの人々は一人よりも集団で行動することが多いと言われています。決してやみくもに一人飛び出て何かをするということは少ないようです。人の気持ちを考えて行動することができるため、集団行動は得意といった部分は日本人と似ており、打ち解けやすいのではないでしょうか。

 

2 生活においてのルール

・固有の文化である「お茶」

キルギスには、多種多様な伝統料理がある中で、お茶についても固有の文化を持っています。多くの人は紅茶を愛飲しており、ジャムやハチミツと一緒に飲みます。また、お茶をいれるのは女性の役割で、来客に均等に良いお茶を出すため、湯呑に注いだお茶を一旦ポットに戻してから、再度注ぐ習慣があります。さらに、お客さんに「ゆっくりしていって下さい」という意味を込めて、湯呑に半分くらいまでしか注がないことが礼儀とされています。

・チップについて

キルギスではそれほどチップは習慣化していません。これは、あまりキルギスの人々が現金や貯蓄に執着心がないという国民性が関係しているかもしれませんね。お金では買えない幸せがこの世には沢山あるということを知っており、おもてなしの精神を大切にしている国です。旅行に行った際には、気持ち程度のホテルでは枕銭を置くとよいでしょう。

・時間にルーズ

時間にルーズという国民性は日本以外の諸外国ではよく見られることですが、キルギスの人々も比較的マイペースなんです。公共交通機関であるバスも発車時刻を過ぎても出発しないことや待ち合わせの場合も2、3時間遅れてくるといったことも珍しくないようです。日本人からしたらありえないことだと思うかもしれませんが、約束の時間に来るということはあまりないと思っていたほうが良さそうです。

・年長者を敬う文化

キルギスには年長者を敬う文化が根付いており、年上の方や目上の方に対する敬称が存在します。男性ならば、「バイケ」、女性ならば、「エジェ」でり、自分より年上の方に呼びかける場合にも使うので覚えておくと良いでしょう。

 

3 交通ルール

・駐車スペースの不足による路上駐車に注意

キルギスでは駐車スペースが少なく、多くの人が路上に車をとめてしまい、円滑な交通を阻害し、交通容量を減少するばかりでなく、交通事故を誘発する。路上駐車が多いことによって視界不良になり、歩行者の存在に気づかないこともあるのではないかと考えられる。そのため、観光の際には、安全確認を十分に行うようにしましょう。歩きながらスマホを使ったり、よそ見をしながら歩くことは、極力避け、常に周囲に気を配るように心がけてください。

・車両優先社会

キルギスでは車両優先社会であるため、道路の横断には十分に注意する必要があります。また、自動車の運転マナーも日本と比較すると悪い傾向にあるため、仮に信号が青であっても、周囲の安全を必ず確認してください。

 



 

キルギスの食文化

キルギスは多民族国家であるため、食のバリエーションがとても豊富です。山間部では、羊飼いたちの文化が色濃く残っていることから肉料理を中心にパンと少量のスパイスから成っています。キルギス南部やイシククル近辺ではより多くのスパイスと米や麺などといった異なる材料を使った料理が多いです。また、パンとお茶は毎食必ずついてくる非常にポピュラーなものであり、緑茶を飲むこともありますが、多くは紅茶を愛飲し、ジャムやハチミツを入れることもあるようです。キルギスのどこにいようと多種多様な料理が楽しめること間違いなし!そこで、キルギスの代表的な料理を3選紹介します。

1 ベシュバルマック

手づかみで食べていたことからキルギス語で「5本の指」という意味を持つ「ベシュバルマック」

大きな鉄鍋で数時間じっくりと煮込んだ羊肉や馬肉を麺の上に乗せ、塩で味付けします。その時、使用される麺は細麵で作られることが多いという特徴があります。以前は、手づかみで食べていましたが、時代の変化と共に現在ではフォークとスプーンを使うようになりました。キルギス料理では一番のごちそうで、結婚式などのお祝いの席には欠かせません。

 

2 プロフ

おもてなしやお祝いごとの席で出される料理の代表格「プロフ」

米を肉と細切りの人参、玉ねぎなどと一緒に炊き上げる中央アジア風炊き込みご飯です。クミンの香りが食欲をそそります。少し油が多いので、初めは少し脂っこいと感じるかもしれませんが、食べるうちにその独特の深みのある味がやみつきになり、食べ過ぎてしまわないように注意しましょう。

 

3 アシュラン・フー

キルギス風の冷やし中華ともいえる「アシュラン・フー」

中華料理の涼粉(リャンフー)をボリュームアップさせたようなもので、キルギスと中国の食文化が融合してできた独特の麺料理です。この料理は、19世紀中ごろにドンガン人によってもたらされました。アシュラン・フーは夏にぴったりの料理であり、こってりとした味わいのピロシキと一緒に食べられることが多いです。その爽やかな風味で食べやすいアシュラン・フーは夏バテにも良いかもしれないですね!

 



キルギスで素敵な思い出を作ろう!

いかがでしたか?

キルギスは、その独特の文化、料理、人々を体験できる素晴らしい国です。滞在をより楽しくするためには、この国の一般的な習慣やエチケットに慣れることが重要です。少しの知識と意識で、キルギスの文化を存分に体験することができるでしょう。

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