エチオピア、絶対行くべき観光スポット5選

偉大な歴史家、コンティ・ロッシニが「豊かなモザイク文化」と称えた国エチオピアは、80を上回る民族がそれぞれの言語を有します。エチオピアは、遙か3000年前まで遡る歴史を持ち、古代文明と文化遺産の国として知られています。また、植民地時代には独立を守った最古の主権独立国でもあります。アクスム、ラリベラ、ゴンダールといった古都の遺跡の数々はエチオピアの歴史の古さを物語ります。また、人類史上において最も古い化石遺骨「ルーシー」の発見で脚光を浴びたアワシ川流域は、ミネラル温泉が湧き出ることで有名であることに加え、南部の国立公園には手つかずの豊かな自然が多く残ります。
エチオピアがどんな国なのか具体的に思い浮かばない方でも、この記事を見ればきっと行ってみたくなるはずです。

 



エチオピア観光のベストシーズン

エチオピアには、雨季と乾季、2つの季節があります。
大雨季と呼ばれる7~8月、小雨季と呼ばれる3~4月は、降雨により道路が川と化し、通行が悪くなります。これを踏まえると、観光のベストシーズンは10~2月の乾季でしょう。この時期は湿度が低く晴れの天気が続くので、過ごしやすい季節です。しかし、日差しが強いので帽子、長袖、サングラス、日焼け止めなどは持参しましょう。また、朝晩は10度を下回るほどぐっと冷え込むので、フリースやカーディガンなども必携です。

 



エチオピア旅行で準備しておくと良い持ち物

・モバイルWi-Fi
エチオピアでは、1GB使用するのに平均800円以上もするほどネット料金が割高です。そのため、フリーWi-Fiが使えるカフェやレストランなどに来ている現地の方もいるほどです。カフェやレストランに加え、ホテルでも宿泊者に無料でWi-Fiを提供している場合があります。しかし、調べ物や道案内など観光に必須のモバイルWi-Fiは、日本で予めレンタルしたものを持参すると安心でしょう。

・海外旅行傷害保険
エチオピアでは武装集団に襲われる危険があったり、エチオピアだけでなくほとんどの外国では病院で高額請求をされたりします。このような最悪の場合に慌てないように、エチオピアに来る前に海外保険に入っておくことを強くおすすめします。

・日焼け対策グッズ
エチオピアでは、標高の高い場所は日差しが強く、仮に涼しい地域でも日本より紫外線が強めなので、帽子やサングラスを持参されることをおすすめします。特にサングラスは、砂漠地帯で砂埃が舞いやすいエチオピアでは、砂よけとして重宝されるかもしれません。

・歯ブラシ、歯磨き粉
エチオピアには、歯に比較的優しいニームの木の枝を噛むなどして歯を磨く習慣があります。そのため、ホテルに歯ブラシが置いていない可能性もあります。木で歯を磨くことに抵抗があれば、歯ブラシと歯磨き粉を持参されることをおすすめします。

次からは実際にエチオピアで訪れたい観光スポットをご紹介します。

 



アワッシュ川下流域

エチオピア北東部、ハダール村付近の一帯に広がる地域です。映画『ルーシー』にも出てくるアウストラロピテクス・アファレンシスの化石人骨「ルーシー」がこの場所で発見され、一躍脚光を浴びました。発見された化石人骨は、約300万年以上前の最古の猿人のものでした。このことからエチオピアは人類発祥の地と言われています。また、この化石が人類の起源を研究する上で貴重な手がかりとなることから、アワッシュ川下流域は1980年に世界文化遺産に登録されました。

 



ハラール・ジュゴル

ハラール・ジュゴルは、世界遺産に登録されている城塞都市です。ハラール・ジュゴルがあるエチオピア東部の州都ハラールは、港から世界と繋がるという特色を生かし、国際貿易を促進するため独自の通貨を作っていた活発な街です。また、今でもモスクが多数存在していることからも分かるように、かつてのイスラム文化と宗教にとって重要な拠点でした。当時のイスラム教徒が「第4の聖地」と考えるほど、ハラールという街は、メッカ、メディナ、エルサレムに次ぐ大きな存在だったようです。
さて、ハラール・ジュゴルとは、16世紀に建造されたジュゴル(壁)です。当時、領土の拡大を目論む権力者の欲が絡み、ハラールの街は危険に晒されていました。そこで、5つの城門と高さ4メートルにも及ぶ巨大な城壁を設け、周辺のキリスト教帝国との戦争に備えたのです。現在もこの壮大な建造物が残っており、街のシンボルとなっています。

 



ブルーナイルの滝


ブルーナイルの滝は、エチオピアの街バハルダールからバスで1時間半、さらに徒歩50分ほど行ったティシサット村にあります。川底にはたくさんの野生のカバやワニが生活しており、ほんの30kmほど先には、大量の水が轟音をあげ流れ落ちています。この自然の壮観は、ティス・アバイ(スモーキング・ウォーター)として知られています。実は、世界最長のナイル川はこのブルーナイルが源流です。タナ湖から流れ落ちたブルーナイルの滝は、エチオピアの大地を通って褐藻としたエジプトの大地を潤します。地中海へ流れ出る青ナイルの源流、ブルーナイルの滝の壮大さを目の当たりにすれば、きっと心動かされるでしょう。
ブルーナイルの滝は、数年前、水力発電所の建設に伴って、電力への転換と引き換えにその水量と迫力を失ってしまいました。しかしながら、滝はいまだに力強く美しいです。
訪れる時期については、水量の少ない乾季ではなく、3月から9月頃の雨季がおすすめです。水の泡、しぶき、煙、そして霧の中に虹を見ることができるでしょう。
ローカルバスを利用して個人で向かうなら帰りのバスの時間を確認しましょう。不安な方は現地のガイド付きツアーに参加するのがおすすめです。

 



シミエン国立公園

1978年に世界遺産に登録されたシミエン国立公園は、エチオピア北部のゴンダール州にあり、同国最高峰のラス・ダシェン山を中心とする国立公園です。およそ2,500万年前の地殻変動と火山活動、その後の降雨の浸食によって形成された高山、深い渓谷、1,000mもの断崖絶壁が連なり、まさに自然の厳しさを具現化した公園です。この過酷な山岳地帯では、昼と夜の寒暖差が夏と冬ほどもあります。厳しい自然環境に適応し独自に進化を遂げた、霊長類のゲラダヒヒ、高地ヤギのワリアアイベックス、イヌ科のシミエンフォックスなど、多くの固有種が生息しています。中でも、体長約50~74cmのゲラダヒヒは公園内の随所で見られます。他のヒヒとの生存競争に敗れたことで高地に移ってきたとみられ、身を守るため夜間は数百頭の群れを作って崖の窪みなどで眠ります。彼らは30種類ほどの言葉をもつといわれており、ヒトの音声に非常に似た鳴き声や、表情などを使ってコミュニケーションを図ります。平和を好む彼らは、争いごとも話し合いで解決するのです。ヒトに近い高度に進化を遂げた霊長類といえるでしょう。
また、この地域では2000年前から農耕が行われていました。人口増加に伴う農地開拓、密猟などによって生態系が破壊され、1996年にシミエン国立公園は危機遺産に登録されました。事態を憂慮したゴンダール州政府は、農地の縮小や移住などの対策で自然環境を回復させ、危機遺産からの除外を目指しています。優しさと厳しさを持ち合わせる自然と、人間の想像をはるかに上回る力を持つ希少な動物たちを垣間見るという経験は、人生の価値観が変えてしまうほどかもしれません。エチオピアに旅行に行った際には、ぜひ訪れてみて下さい。

 



ラリベラの岩窟教会群

ラリベラは、エチオピアにおいて宗教色が強い都市で、ムスリムの争いなども絡む地域です。今でもイスラム教の聖地であるエルサレムの街並みが反映されています。12世紀頃、エチオピアはイスラム教徒に包囲され、エルサレムへの巡礼が不可能になりました。そこで、ザグウェ朝ラリベラ王が「第2のエルサレム」としてラリベラの岩窟教会群を建造しました。岩を掘り下げて造られた世界的にも貴重な建造物のため、1978年には世界遺産に登録されています。一番の見どころは、一枚岩を十字型に掘り下げた聖ギオルギス教会。十字型は12m四方もの大きさがあり、内部には当時から置かれている聖像があります。また、王妃と天使が一晩で完成させたとされるアッバ・リバノス教会や、この岩窟教会を造ったラリベラ王の墓所ゴルゴダ教会など見応えがあります。
エチオピアの治安は基本的にあまり良くありません。特にラリベラは海外から訪れる人が多く、観光客を狙ったスリなども多いので気をつけましょう。また、民族間の争いなどもあるので、外務省の渡航ページ等で確認し、しっかりと安全を確保することをおすすめします。現地での観光を信頼のおける観光ガイドに頼むのも良いでしょう。準備を怠らず、安全で有意義な観光にしましょう。

 



エチオピアに行ってみよう!

いかがでしたか?エチオピアは、人類発祥の国とも言われ、アフリカの中でも存在感のある国でしたね。イスラム教という宗教的で人間的な色もありつつ、地球の原点のような偉大な自然も残しています。植民地化されていないエチオピアは、独自の文化を育んできました。ぜひ一度、訪れてみて下さい。
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