南アメリカ大陸の北部に位置する国、ベネズエラ。
ベネズエラは大西洋とカリブ海に面しており、国土の約半分は森林が占めているということから、非常に豊かな自然が楽しめる国です。なかでも世界遺産にも登録されている「カナイマ国立公園」にある「エンジェルフォール」は旅人に人気の観光スポットのひとつ。
今回はそんなベネズエラの世界遺産やおすすめ観光スポットを厳選して紹介致します。ぜひ皆様の旅の参考になれば幸いです。
ベネズエラってどんな国?
まずはじめに、最も基本的なベネズエラという国に関する情報を紹介します。
基本情報
【国名】ベネズエラ・ボリーバル共和国(República Bolivariana de Venezuela)
【首都】カラカス
【人口】2887万人(2018年)
【面積】91万2050km2(日本の約2.4倍)
【通貨】ボリーバルフエルテ/Bolívares Fuerte(BsF)
【時差】日本の-13時間
【言語】スペイン語、先住民の言語が使われている地域も多い
【民族構成】混血約51.6%、白人約43.6%、黒人約2.9%、アフリカ系約0.7%
【宗教】大多数がカトリック
気候
ベネズエラは二つの季節に分けることができ、4月~10月までが雨季、11月~3月までが乾季です。また高度により気候はさまざまです。
雨季のピークは8月で毎日のように雨が降ります。ギアナ高地以外は長々と降り続けるわけではなくスコールのような場合がほとんどです。ギアナ高地は年間3000mmと多雨地帯で降水量が多くスコールのような雨が降り続きます。また、東北部の沿岸は北西部よりかなり多くの降水量があります。
乾季は、日中暖かく乾燥しているので非常に過ごしやすいです。気温は、海岸線の低地やオリノコ川流域で年平均28℃近くまで上がる灼熱の地ですが、カラカスなどの標高1000mほどになると平均21℃ほどとなり過ごしやすくなります。
治安
ベネズエラは、世界一治安が悪く物価が安い国などとも言われており、治安に不安を覚える人も多いかと思います。実際ベネズエラの治安は残念ながら悪いです。経済状況が悪く、失業者や貧困者であふれていることが治安が悪くなっている原因と言われています。世界経済フォーラムが2018年に発表した報告書によると、ベネズエラの治安は世界でも最悪のレベルで、1位のエルサルバドルに次いで、2位とされています。殺人事件の発生率は世界で1~2位と高く、東京の100倍を超えています。特に首都のカラカスなどでは、強盗や殺人などの凶悪犯罪も多発しており、特にお金を持っていそうな海外からの観光客は、狙われ安い傾向にあります。旅行する際は手荷物など十分に気を付けましょう。
ベネズエラ、3つの世界遺産
(1)カナイマ国立公園(エンジェルフォール)
まず最初にご紹介するのはベネズエラの南東部、6つの国と地域にまたがる広大なギアナ高地の中心に位置する「カナイマ国立公園」。
四国地方の約1.6倍ほどの面積を誇る「カナイマ国立公園」には人類未踏の場所が数多く残されており、“地球最後の秘境”とも称されています。1994年には世界自然遺産にも登録され、ベネズエラを代表するスポットといっても大げさではないでしょう。
そんな「カナイマ国立公園」一番のみどころといえるのが、世界最古の巨大なテーブル状の山であるテーブルマウンテン。
テーブルマウンテンは長年風雨にさらされ続けたことにより、地盤のやわらかい部分が削られて硬い地盤が台形状に残った山です。カナイマの先住民から“テプイ(神の家)”とも呼ばれているテーブルマウンテンは公園内になんと100以上も点在しており、豊かな生態系を生み出しています。なかでも公園内最高峰を誇る「ロライマ山」や、「エンジェルフォール」を有する「アウヤンテプイ山」などは有名。特に世界一の落差を誇る「エンジェルフォール」は最近SNSなどで注目されているスポットなのでご存知の方も多いのではないでしょうか。
けれどこの「エンジェルフォール」、たどり着くのは実際かなり大変。複数のツアーを組み合わせたり、かなりの旅費が必要となったりと、秘境というだけあってなかなか手間がかかります。しかしだからこそ、実際に目の前に滝を見据えたときには想像を超えた感動が待っているはず…。ぜひご自分の目で確かめてみてくださいね。
(2)カラカスの大学都市(アウラ・マグナ)
続いてご紹介するのは、ベネズエラの首都カラカスの高台に築かれたベネズエラ大学の施設群、その名も「カラカスの大学都市」。
天才建築家カルロス・ラウール・ビリャヌエバによって設計された施設群は、現代建築の傑作として評価され、2000年には世界文化遺産にも登録。それぞれの建築物にはコロニアル建築に影響を受けた鮮やかな色彩、鉄筋コンクリートが与える彫刻作品のような印象、左右非対称といった芸術的要素がふんだんに盛り込まれつつも、ベネズエラの熱帯気候への配慮から風通しが良くなるような設計がなされ、芸術性と機能性の調和が見事にはかられています。
そんな「カラカスの大学都市」で一番のみどころといわれているのがベネズエラ大学のメインキャンパス内にある講義室、「アウラ・マグナ」。
「アウラ・マグナ」には彫刻家アレクサンダー・カルダーの「雲」が展示されており、学位授与式からコンサートに至るまで様々なイベントが催されています。建築家ビリャヌエバが音響改善のために設置した天井からぶら下げられている音響スクリーン「空飛ぶ円盤」も非常に特徴的なので、忘れずにチェックしてくださいね。
(3)コロとその港
最後にご紹介する世界遺産はベネズエラ北西部に位置し、1527年にスペインの植民都市として建設された「コロとその港」。
17世紀末以降、コロはカリブ海に浮かぶオランダ領アンティル諸島との密貿易で繁栄し、現在でもスペインのムデハル様式や先住民の文化とオランダのバロック様式が融合した600あまりの建造物が残されています。多くの歴史的な建物は土づくりで、カラフルに彩られた壁面が特徴的。バラ窓で飾られた「太陽の家」や「サン・フランシスコ大聖堂」は優美で、貿易で繁栄した当時の面影を今に伝えます。
またコロとともに世界遺産に登録されている港「ラ・ベラ港」にもオランダ風建築様式の税関事務所や礼拝堂があります。現在は小さな漁船が浮かぶのみの小さな港ですが、カリブ海ののどかな風景を眺めれば旅の疲れも癒されること間違いないしです。
さらにコロの町の北部には「メダノス・デ・コロ国立公園」という広大な砂漠を有する公園があります。一面砂に覆われた景色は風の赴くままに表情を変え、私たちを楽しませてくれます。世界遺産の町コロからさほど離れていないので、ぜひ足をのばして“自然のアート”を体感してみてください。
ベネズエラ、おすすめ観光スポット
(1)マルガリータ島
カリブ海に浮かび、別名“真珠島”とも呼ばれる「マルガリータ島」。
真っ白な砂浜と青く澄んだ海を楽しめるビーチや、カリブ海のオーシャンビューを目当てに世界各地から多くの観光客が訪れています。時間に縛られず、ゆったりと過ごしたい!という方におすすめのスポットです。
また日本人からするとベネズエラは物価が低いため、低価格で高いレベルのリゾートホテルに宿泊できたり、おいしい食事を楽しむことができたりと嬉しいポイントも満載です。人気観光地というだけあってショッピング施設には免税店も多く入っているので、心ゆくまでショッピングを満喫するのもいいですね。
「マルガリータ島」に行くためには、カラカスから飛行機に乗る必要があります。ポルラマールに着いたたあと、車で1時間ほど走るとラ・プラーヤ・エル・アグアビーチに到着です。
(2)ロスロケス諸島
「ロスロケス諸島」はカラカスの北に位置するカリブ海に浮かぶ珊瑚礁の島。
大小350以上の島や岩礁から成り、1972年には島全体が国立公園に指定されています。
「ロスロケス諸島」のみどころは、なんといっても海の透明度の高さ。
「ロスロケス諸島」には“クリスタリンウォーター”とも呼ばれるほど美しく透明な海が広がっており、その中に美しい珊瑚を見ることができます。陸上に目を向ければ、サボテンやマングローブといった植物を見ることもでき、豊かな自然を堪能できますよ。
「ロスロケス諸島」には多くの島がありますが、そのなかでも観光客に人気の島を3つ紹介しましょう。
まず一つ目は「エル・グラン・ロケ島」。この島は「ロスロケス諸島」の玄関口になっており、カラカスからの飛行機や、各島への船の発着地点として親しまれています。諸島のなかで唯一居住が可能な島としても知られ、島に降り立てば裸足でのんびりと生活する島民の姿を見ることもできます。ダイビングやシュノーケリング、つりやウィンドサーフィンなど様々なアクティビティ、そしてロブスター入りのエンパナーダは「エル・グラン・ロケ島」の名物です。
二つ目は「クラスキ島」。この島は「ロスロケス諸島」のなかで“最も美しい島”であるといわれています。ペリカンが多く生息しているので、魚を捕まえる瞬間やえさやりの光景を目にすることができるほか、多彩なマリンアクテイビティを楽しむこともできます。
最後は「フランスキ島」。海の青を堪能したいのならこの島がおすすめです。非常に高い透明度を誇る深いターコイズの海ではシュノーケリングが人気です。
ベネズエラに行こう!
いかがだったでしょうか。今回は、数多くあるベネズエラの観光スポットのなかでも、世界遺産3つとおすすめの観光スポット2つを厳選してご紹介しました。ぜひ豊かな自然を堪能しに、ベネズエラを訪れてみてくださいね。
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