ウズベキスタンは中央アジアを代表する観光国家で、かつてはアジアとヨーロッパを結ぶシルクロードで栄えました。東西の文化と悠久の歴史が交錯した国で、各都市には今もなお独自の文化や建築物が残っています。大帝国を築いたティムール朝の首都だったサマルカンドや、まるでタイムスリップしたかのような美しいオアシス都市ブハラとヒヴァなど、世界遺産に登録された街が魅力。イスラム様式の華麗な建造物が当時の姿をとどめ、「シルクロードのオアシス」と呼ばれ多くの旅人を惹きつけてやまない美しい国です。
ここでは、そんなウズベキスタンの魅力的な観光スポットを旅行情報を交えつつご紹介します。
1.ひとり旅をする際の注意点
<夜は一人で出歩かない>
ウズベキスタンの町の中で凶悪な犯罪に巻き込まれるような事は、まずありません。ただし、外国人はスリや置き引きの被害にあう可能性を考えて、バザールや駅、公共交通内などの人混みでは、充分な注意が必要です。夜に旧市街を一人で歩くことも危ないのでやめましょう。
<乾燥対策をしよう>
ウズベキスタンのブハラやヒヴァは砂漠に囲まれているため夏は50℃になり、冬は-20℃まで下がります。昼と夜の寒暖差も激しいので、上着を持って行きましょう。
夏は暑く乾燥しているので、喉が渇きますし、肌も乾燥します。マスクやこまめな水分補給で喉を常に潤しておくことを意識して。町中や観光地ではペットボトル入りのミネラルウォーターが買えます。
<写真撮影に一部制限あり>
観光地の遺跡や博物館などでは自由に撮影できるところがほとんどですが、一部で建物内部の撮影に料金がかかる所があります。
タシケントの地下鉄の駅や構内などはかつて撮影が禁止されていましたが、現在は観光目的の撮影であれば許されています。
<服装は露出を控えよう>
軽くゆったりとした着慣れた楽な服装をお勧めします。夏は陽射しが強いので帽子やサングラスがあると便利でしょう。また、山や夜は冷えるので上着の準備が必要です。冬の寒さは0度を下回るほど過酷なので、防寒用コートに帽子、手袋などしっかり防寒対策しましょう。
モスクなど、イスラームの宗教に関連した場所へ行く場合には、特別な制限はありませんが男女とも露出の多い服装は避けることが無難です。
<水道水はそのまま飲まない>
水道水をそのまま飲むと、お腹を壊す可能性があります。砂漠地帯では塩分が含まれていることもあります。水道水は、十分煮沸してから飲みましょう。ミネラルウォーター(ロシア語で「ヴァダー」)は町なかのキオスクや商店で安く売られており、特に観光地では冷えたものもあります。
<トイレットペーパー持参?>
町の中には公衆トイレがありません。ホテルやレストランのトイレを利用する事をおすすめします。
また、ほとんどのトイレが有料です(500スム程度)。通常、係りの人にお金を払いトイレットペーパーをもらいますが、紙がない所もありますので、準備しておくと安心です。
長い距離を移動する場合、一度は砂漠のようなところで青空トイレを体験することになるかもしれないことを付け加えておきます。
今まで、ウズベキスタンでひとり旅をする際に役立つ情報をお伝えしました。これからは、いよいよウズベキスタンにある魅力いっぱいの観光地をご紹介していきます。
2.ウズベキスタンのおすすめ観光地
(1)サマルカンド文化交差路
東西の文化を繋いだ壮麗な「青の都」サマルカンド。ウズベキスタン東部にある都市です。古くからシルクロードの要衝として栄え、14世紀にはティムール帝国の首都として繁栄しました。東西の文化を融合して造られたサマルカンドには、「サマルカンド・ブルー」と呼ばれている鮮やかな青色のタイルで装飾された、美しい建物が立ち並んでいます。
2001年にはウズベキスタンの世界文化遺産として登録され、世界中の観光客を魅了する観光スポットになりました。そんなサマルカンドの見どころはレギスタン広場。政治・経済・文化の中心として、シルクロード主要路の交差点として東西の交易商人が行き交い、バザールが開かれ活気がみなぎっていました。3つあるイスラム教の学校のマドラサが、広場を囲んで建っています。建物に近づいて青色が織りなす装飾に目を凝らせば凝らすほど、その美しさにため息がこぼれるばかりです。
一度見たら忘れられないほど美しい青の都、サマルカンド。ウズベキスタンで訪れたい世界遺産です。
(2)イチャン・カラ
二重の城壁に守られたシルクロードの古都イチャン・カラは、ウズベキスタン北西部のヒヴァという都市にあります。17世紀イスラムの聖都だったヒヴァは、外壁と内壁の二重の城壁で守られていました。イチャン・カラはその内城。高さ8m、厚さ6m、長さ2.2kmの堅牢な城壁で囲まれた旧市街が1990年にウズベキスタン初の世界文化遺産として登録されています。
ハーン王が住んだ内城には、モスクとメドレセ(神学校)が各20、ミナレットが6基もあります。西門の脇に建つ高さ約26mのずんぐりとしたカルタ・ミナルは、ハーンの死により工事が中断された未完成のミナレット。その横の神学校ムハンマド・アミン・ハーン・メドレセは、中央アジアで最大の規模を誇ります。さらに、ハーンや4人の妃の豪華な装飾の部屋が並ぶタシュ・ハウリ宮殿、10世紀の創建当時の柱をはじめ200本以上の柱が林立するジュマ・モスクなど、小さな旧市街に壮麗なイスラム建築が凝縮しています。
中世の姿をとどめ時の流れを止めたかのようなかつての王都を歩けば、その昔シルクロードを行き交った隊商の喧噪や、豪華な宮殿に多くの美女をはべらせていたハーンの栄華が眼に浮かぶようです。
(3)ブハラ歴史地区
ブハラ歴史地区は、モンゴル軍の破壊から蘇ったシルクロードのオアシス都市。紀元前からシルクロードの要衝として栄えた歴史ある街です。各地から宗教者や科学者、商人などが集まるイスラムの文化的中心地で、商業のみならず学芸や学問が発達しました。しかし、1220年チンギス・ハーンによってブハラのほとんどが破壊されてしまいます。その後、16世紀に復興を果たしたブハラは、多くの歴史的価値の高い建造物を残しています。特に、砂に埋もれていたことから破壊を免れたサーマーン朝王族の眠るイスマイール・サーマーニ廟は、中央アジア最古のイスラム建築で、世界中の考古学者や建築家が注目しています。
ブラハのシンボル、カラーン・ミナレットや歴代ブラハ・ハーンの居城だったアルク城も見逃せません。中央アジアで最も完全な形で中世の街並みが残っているブラハは、ウズベキスタンの貴重な世界遺産となっています。
(4)シャフリサブス歴史地区
ウズベキスタンのカシュカダリヤ州にあるシャフリサブスは、ウズベキスタンの英雄「ティムール」の生誕地として知られます。15世紀のティムール帝国時代にはサマルカンドに次ぐ都市として繁栄し、壮大で華やかな建造物がたくさん建てられました。16世紀後半にアブドゥール・ハンによって大部分が破壊されたものの、現存している建造物は2000年に世界文化遺産として登録されました。
クサライ宮殿はティムール帝国最大の建造物と言われ、シャリフサブス歴史地区の見どころです。宮殿など多くが崩壊した中、今でも残っている巨大な入口は迫力満点。
ウズベキスタンの世界遺産がある他の街に比べてゆっくりと落ち着いた雰囲気がシャリフサブスの魅力です。
(5)西天山
ウズベキスタンの世界遺産は、シルクロードで栄えた都市ばかりではありません。ウズベキスタンには、文化的に価値のある自然も魅力です。2016年にはウズベキスタン初の自然遺産として、この西天山が登録されました。カザフスタン、キルギス、ウズベキスタンをまたがる西天山は、3ヵ国共有の世界遺産として登録されています。
西天山は、50万ヘクタールの広さの中に7つの自然保護区と国立公園を3ヵ国を持ちます。そのうち、タシケント州のチャトカル国立生物圏保護区がウズベキスタンにあります。春になると、そこら中に咲き誇るチューリップやポピー、アイリスなどの花を見ることができ、冬にはスキーが楽しめます。
世界遺産に登録されたことで、ますます観光客が増えることになりそうな注目の観光地です。
Ooohおすすめのプライベートツアー
Ooohがこれまでに提供したウズベキスタンのおすすめのプライベートツアーの一部をご紹介します。
ウズベキスタンに行こう!
いかがでしたか?
ウズベキスタンは、旧ソ連から独立してから気軽に旅行が出来るようになりました。観光開発は進んでいるものの、まだまだ不便な部分はあります。しかし、世界遺産、シルクロードの名所は何千年も前の姿を現世に残し続けてくれています。まだ手付かずの自然や砂漠を体験し、のんびりした時間を楽しめる魅力的な国です。イスラーム文化に触れたり、旧ソ連を体験したり、旅を通じてできる異文化体験が、誰にとっても刺激的で最高に楽しいことでしょう。
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