ネパールと聞くとみなさんは何を想像しますか?
私が想像していたのは山とインド料理のような美味しいご飯でした。
実際に行ってみても、壮大な山々と美味しいご飯に囲まれた幸せな時間を過ごすことができました。
その中でも2018年に4日間かけて歩いたGhorepani Poonhill(ゴレパニ プーンヒル)のトレッキングについて紹介したいと思います。
そこには人々が暮らしている。
ネパール含め5つの国にまたがるヒマラヤ山脈。
8000m級の山々が連なる別世界であり、一般人が踏み入れることが難しいですが、ネパールにはこの圧巻な光景を望める展望台のようなスポットがいくつかあります。
そのひとつが標高3210mのプーンヒル。
私はネパール第二の都市、Pokkara(ポカラ)からアクセス容易なゴレパニからのトレッキングを行いました。
ルートに入る為の手続きを終えて歩き始めると、すぐさまきれいな山々に囲まれます。
道もとてもわかりやすく、また同じようにトレッキングをしている人も少なくないので頑張ろうと思えます。
そして、しばらくするとあることに気づきます。大きな荷物を持ったり、牛やロバを引いていたりする、明らかに観光客でない人々とよくすれ違うのです。
よくよく見渡してみると、ところどころで集落や子供たちの集団を目にし、そこに「暮らし」があることを実感します。
決して楽とは言えない道のりの中で彼らの軽快さに時には挫けそうになる瞬間もありますが、彼らがどんな生活をしているのだろうと思いを巡らせながら歩く時間もとても思い出深いです。
歩いた分だけ景色は美しくなる。
夜は山小屋に泊まり、朝晩は寒さに耐え、それでも歩みを止めずに歩き続けると少しずつ高みに近づきます。
それは寒さであり、道の細さであり、売っている食料の値段の上昇であり、空気の澄み渡り具合からでも感じ取ることができます。
周りを見渡すと老若男女問わず人々が歩いていて、初心者でも参加できるコースではあるのですが、歩き、登り続けることはやはり簡単ではありません。
それでも歩を進め、頂上に辿り着いた時の景色の美しさ・喜びは、きっとそこまで歩いた時間・距離を含めてのモノなのだと思います。
そして頂上ではネパールの凄みを感じることにもなります。
標高3000mの場所から7000m,8000mの山々を眺めた時の感覚・感情は人生でそう多く経験するモノではありません。
旅の疲れはご飯で癒す。
普段はビールが大好きな私ですが、朝晩の冷え込みはなかなかなもので、ホットレモネードとビールを見つけて、迷うことなく前者を選ぶことは今に至るまでこの時くらいだったと思います。
ご飯も当然温かいものしか選択肢に出てこないわけですが、そこに人々が暮らしていることもあり、美味しいご飯が食べられます。
中でもモモと呼ばれるネパールの餃子は日本人なら誰でも好きになること間違いなしです!
歩いている人はみんな仲間!
私は1人でしたが、孤独を感じる瞬間はほぼありませんでした。
道中での挨拶、山小屋での談話、日本で登山やハイキングをする時と何ら変わらない光景がそこには広がっています。
私は中でも歩き始めた時から見かけていた元気な3人組と頂上で写真を撮り合ったことがきっかけで会話が弾み、結果的に彼らと一緒に2日間かけて下山しました。
彼らに限らず、道中での人との出会いがさらにこの旅を豊かにしてくれました。
Writer
Daisuke
1992年生。学生時代はサッカーに夢中になり、その後は「日本企業のサラリーマン」として社会人生活を謳歌しながら、連休や長期休暇を利用し、15カ国以上を訪問。 2022年からは駐在員としてアメリカのケンタッキー州に在住(2023年現在)。 旅に行く度に世界が身近になる一方で、景色を見て、人と出会い、情報を仕入れることで、見たい世界がさらに広がり、現在進行形でサラリーマンと旅を両立中。