「地球の肺」南米アマゾンの熱帯雨林。
日本の17倍、南米7カ国にまたがる巨大なジャングルです。
ここを蛇行し流れるのがあの有名なアマゾン河!
いくつもの支流があり、世界最大流域面積を誇ります。
生物多様性の宝庫である一方、沿岸には人々の暮らしがあり、河は人が行き交う生活経路にもなっています。
一人乗りの哀愁漂う小舟から、富裕層向けの豪華客船まで、あらゆる船が運行するアマゾン河。
その中で最もおすすめしたいのがハンモック船です!
ハンモック船とはいったい何?
その名の通り「ハンモック」を吊るすことのできる「船」です!フロアには通常の船のような座席はなく、それどころか床には何もありません。
代わりに天井にいくつものポールがあります。
ここにハンモックを吊るし、自身の座席あるいはベットとして使い、船旅を楽しみます。
地域住民のための長距離バス的な役割を果たしており、数時間から数泊までの運航経路があります。
ペルーやコロンビア、ブラジルそれぞれに航路あるいは国をまたぐ航路があり、滞在先や日数に応じて船旅を選ぶことができます。
(国をまたぐ場合はイミグレのため下船が必要です。)
レティシアからマナウスまで3泊4日の船旅
僕は実際にコロンビアのレティシアからブラジルのマナウスまで3泊4日、1600kmの船旅へと出かけました。
レティシアでハンモックを購入し、乗船するとスタッフがハンモックの設置を助けてくれました。
このハンモック船、思った以上に快適な設備があり、ハンモックを吊るすフロアのほか食堂やトイレ兼シャワールームちょっとしたジムスペースがあります。
また1階部分と地下は倉庫になっており、人だけではなく物品の郵送手段としても活躍しています。
船旅はひとことでいうと「なにもしない究極な贅沢!」
朝日と動物の声と共に起床し、同じ緑はひとつもない熱帯雨林やアマゾン河に住む人々の生活を眺めているとあっという間に一日が終わります。
お昼寝から目覚め、何も考えずぼーっとしてたら目の前に美しい夕日が現れます。
天気の変化も目まぐるしく、快晴かと思ったら豪雨、強い日ざしかと思ったら数本の雷が河に落ちる光景など、異世界にいるようでした。
黒と茶色が生み出す珍景
マナウスに到着する10km手前に珍スポットがあります。
ネグロ川とソリモイス川の合流地点です。
比重などの違いからネグロ川の黒い水(奥)とソリモイス川の茶色い水(手前)は、交わうのに時間を要し、不思議なコントラストを生み出しています。
勾玉のようで不気味さすら感じました。
いかがでしょうか?乗船したくなりましたか?
世界的にも大変珍しい船旅であり、アマゾン河の雄大な大自然を贅沢に満喫することができます!
Writer
Mamo
世界中の動物に会いに行く旅人。幼い頃に「サバンナでアフリカゾウを見たい」という夢を持ち、大学生の時タンザニアにて初サファリに参加。そこから動物を観察する旅に熱中し、これまで100を超える国立公園、動物園、動物関連施設に訪問している。世界一周経験者でもあるほか、日本47都道府県制覇もしている。