地中海に面したチュニジア第3の都市スース。
心地良い海風がなびくチュニジア屈指のビーチリゾートとして有名です。
スースの歴史はとても古く、紀元前にまで遡り、当時の面影を随所で感じることができます。
その中でも、世界遺産に登録されているメディナ(旧市街)は必見のスポットです。
異国情緒あふれる迷路を散策してみましょう!
メディナの中のスース
メディナとは、かつての戦いの拠点のことであり、防衛のために城壁で囲まれています。
その中は細い道が複雑に入り込んでおり、商業、経済、宗教とさまざまな要素に関する建物が所狭しに並んでいます。
特に商業が盛んなエリアをスーク(市場)と言い、レストランやカフェ、スパイス、お菓子、雑貨、工芸品、服、お土産、服、セカンドハンド、雑貨などなど、ありとあらゆるものが売られています。
スークで見つからないものはなさそうと言っても過言ではないでしょう。
地元民と観光客で賑わうスークは、散策するだけでも、人々のパワーと独特な文化、伝統工芸に触れられる絶好の機会となります。
香りが旅のお土産に
散策する前に、鼻をかみ、ぜひ嗅覚を研ぎ澄ませてみてください!
こういった場所では、匂いも楽しみのひとつとなります。
フード、御香、スパイシ、お菓子、下水、生ゴミ、獣臭などなど。
美味しそうな匂いかと思いきや酸っぱい独特な香り、思わず顔をしかめてしまうほどの強烈な臭いなど、歩を進める度に良いも悪いも鼻が刺激されます。
日本では嗅ぐことのできない、独特な“香り”も旅の思い出になります。
そしてアフリカリピーターとしては、この匂いを嗅ぐことで、またアフリカに帰ってきたと感慨深くなります
青と白とネコ
スースから脇道に入ると、とてもフォトジェニックな世界が広がっています。
モロッコのシェフシャウエンに匹敵する、青と白のコントラストが美しい路地裏となります。
そしてモロッコとは違うのは、ネコがたくさんいること!
寝ているネコ、歩いているネコ、喧嘩をしているネコ。
ふてぶてしいネコ、可愛い仕草で魅了するネコ、生まれたばかりのネコ。
まさにネコパラダイス!
そしてネコたちはお願いするまでもなくモデルとなってくれます。
50枚以上撮影した中での、僕の一番のお気に入りショットがこちら。
装飾が施され華やかな青い扉と、気持ち良く寝ているネコの表情が素敵です。
一回この道を通った時に、ここに猫がいたらいいなと思い、数時間後にもう一度通ったらスタンバイしてくれていました。
同じく世界遺産に登録されているチュニスとカイルアンのメディナへも行きましたが、スースは特にに綺麗であり、モデルの数も豊富でした。
尚、路地裏のほとんどは住宅エリアのため、撮影には充分注意してください。
また、人が閑散としている≒危険な状況になりかねないという細心の注意を払いましょう。
サヘルの真珠スース
観光客だとわかると、どうしても面倒な声かけをされることがこういった場所では多いです。
しかし、スースでは煩わしい客引きはほとんどなく、一度「ノー」と言えばすぐに引き下がってくれるので、とても歩きやすかったです。
お金を騙されることも一切ありませんでした。
むしろ、単なる挨拶や「どこから来たの?」と優しく声をかけてもらえることが多く、とても居心地の良い町でした。
“サヘルの真珠”と称されるスースですが、その名の通り、美しい景観や文化、そして人々の清らかな心に触れることができました。
Writer
Mamo
世界中の動物に会いに行く旅人。海外52ヶ国、国内47都道府県訪問。幼い頃に「サバンナでアフリカゾウを見たい」という夢を持ち、大学生の時タンザニアにて初サファリに参加。そこから動物を観察する旅に熱中し、これまで100を超える国立公園、動物園、動物関連施設にて動物観察を行う。世界一周経験者。