アフリカ大陸南部に位置する「ボツワナ」
もとイギリス領のボツワナは、西はカラハリ砂漠に覆われ、北部に沼地、中央部にはサバンナ、広大な湿地帯オカバンゴ国立公園が有名です。大規模な中央カラハリ動物保護区は、化石になっている川渓谷や起伏のある草原で知られ、キリン、チーター、ハイエナ、野犬などの多くの動物が生息しています。このように、魅力に満ちたボツワナに一度は訪れてみたいと思う人は多いのではないでしょうか?しかし、日本から遠く離れたボツワナは、文化や習慣が異なるため、現地での滞在を楽しむためには事前に知っておくべき点があります。
そこで今回は、ボツワナの文化や作法について、より深く掘り下げてご紹介します。ボツワナでの滞在を計画している方は、この機会に参考にしていただければと思います。
ボツワナってどんなところ?
【基本情報】
・国名 ボツワナ共和国(Republic of Botswana)
・首都 ハボロネ
・人口 240万人(2021年)
・面積 56.7万㎢(日本の1.5倍)
・通貨 プラ(BWP)
・民族構成 ツワナ族79%、カランガ族11%、バサルワ族3%等
・宗教 キリスト教、伝統宗教
・時差 ボツワナは日本の-7時間。(ボツワナが正午の時、日本は午後7時となります。)
・言語 英語、ボツワナ語
【気候】
ボツワナの気候は、国土の3分の2が南回帰線付近の熱帯に属していますが、全体的に平均標高が1000m前後の高原地帯のため、気温は比較的穏やかになります。雨季と乾季に分けることができ、11~3月は雨季、4~10月は乾季になります。年間降水量は250~700㎜で北部は気温が高く、雨も多いですが、南西部や中央部は乾燥しており、冬にあたる乾季には5℃を下回ることもあるようです。日中は25℃以上の気温となり、日差しも強くなりますが、朝晩は冷え込むことが予想されるため何か羽織るものを1枚持っていくことをおすすめします。観光のベストシーズンは乾季にあたる4~10月になります。一年を通して気温はそれほど上下しませんが、寒暖差対策として上着をもったり、日差しが強い特徴が見られるためサングラスや帽子を持つなど気候の特徴を把握しながら旅行の準備をすると良いと思います。
【ビザ】
ボツワナへの入国において、日本国籍の方は観光、商用などの目的で90日以内の短期滞在の場合はビザなしで入国することができます。90日以上の場合は、入国後、滞在許可を取得する必要がありますので、入国管理局に申請するようにしてください。
【アクセス】
日本からボツワナまでの直行便は運航していません。そのため、南アフリカのヨハネスブルグ、あるいはヨーロッパを経由する必要があります。所要時間は経由地によりますが、およそ17~22時間となります。
ボツワナの一般的なマナーや社会習慣
1 コミュニケーション方法
・人懐っこくてフレンドリーな人柄
ボツワナの人々は、非常に人懐っこくてフレンドリーな人々です。それで初対面の方ともすぐに打ち解けることができます。そのため、ボツワナの人々は誰とでも積極的にコミュニケーションを取りに行くオープンな性格の人が多く、ボツワナに旅行に行った際には、ボツワナの人々とコミュニケーションを取る機会があるかもしれません。そんな時は、恥ずかしがらずに挨拶をしてみましょう。すると、ボツワナの人々も心を開いてお話をしてくれるのでは!?
そこで、ボツワナでの挨拶は少し変わっているようなので、挨拶について紹介します。
・こんにちは⇒(男性):デュメラ ラ (女性):デュメラ マ
そして、この後「お元気ですか?」などにあたる2往復目の挨拶が続くのが基本です。
・元気?⇒オ テン?/元気だよ⇒ケ テン
・のんびりしているボツワナの人々
ボツワナの人々は非常にのんびりとしています。ボツワナに行った時に、彼らの動作がゆっくりしすぎていてスローモーションのように見えるかもしれません。ボツワナには、多くの中国人がビジネスのために来ているのですが、中国人のこなす仕事量はボツワナの人々の10倍と言われているようです。このように、アジア人から見るとボツワナの人々がどれだけのんびりしているのかが分かるでしょう。ついイライラしてしまうかもしれませんが、それはボツワナでは当たり前のことです。イライラしないように広い心でたまにはゆっくりと過ごしてみてください。
2 生活においてのルール
・食事について
ボツワナでの食事は日本と比べてバラエティに富んでいません。毎日だいたい同じものを食べている感じです。主食はパパ(トウモロコシ粉を練ったもの)、ホボべ(ソルガム粉を練ったもの)などであり、メインは牛肉シチューやグリルチキン、セツワなどがあげられます。サイドメニューはビーツサラダ、モロホ(乾燥青菜の炒め物)などこのような物をローテーションで食べています。昼時になると人通りの多い場所でランチを提供している屋台が始まり、述べたようなランチのラインナップが道端に並べられ、好きなものをチョイスするようです。
・チップについて
ボツワナではチップを渡す習慣があります。空港やホテルのポーターには荷物1個につき5プラ程度、レストランで伝票にサービス料が含まれていない場合は請求額の10%程度が基本です。
・キリスト教の国
ほとんどの家庭が聖書をもっており、沢山の方が日曜日には教会に通います。貧しい方もしっかりとドレスアップをして教会に行きます。お洒落でセンスよく、女性はカラフルな服を素敵に着こなしています。
さらに、これはキリスト教の文化なのかわかりませんが、多く持っている者が持っていない者に与えるという考えが定着している傾向にあります。そのため、与える側はいつも与える、受ける側はいつも受けるという構造ができあがっています。これは弱い立場の人を援助する寛大な行為のようにみえますが、このような習慣があるため、受ける側が自立していくのを難しくさせている面もあるようです。
3 交通ルール
・交通事故に気をつけて
ボツワナでは交通事故が多く起こっています。すごいスピードで酔っぱらって運転して交通事故を起こし、電柱や信号機が倒れているのをよく見かけるそうです。そのため、交通違反を取り締まる警察も街には沢山います。観光の際には、安全確認を十分に行うようにしてください。歩きながらスマホを使ったり、よそ見をしながら歩くことは、極力避け、常に周囲に気を配るように心がけてください。また、車の多いところでは十分に注意して道路を横断するようにしましょう。
ボツワナの食文化
ボツワナは乾燥した気候のため、作物の収穫高は決して豊かとはいえませんが、トウモロコシ、豆などのほか、牛肉やヤギ肉、マトン、チキン、川魚などがよく食べられています。ほうれん草やキャベツなどの農作物も育てられていますが、中でもボツワナが原産地と言われるスイカやメロンは地元の人々の水分補給にもなるほか、料理にも幅広く使われているようです。ボホヘという現地でよく食べられているお粥にメロンを入れることがあるそうです。お粥にメロン⁉とどんな組み合わせなのかと驚きますよね。
そこで、ボツワナの代表的な料理を3選紹介します!
1 パパ
ボツワナの主食「パパ」
パパはトウモロコシの粉を練って作られており、ジンバブエでは同様のものを「シマ」、南アフリカでは「パップ」と呼んでいます。真っ白でふわふわしてそうな見た目をしていますよね。しかし、食感はモチモチ感は少なく、少々ざらついているようです。ボツワナではこれが主食となっており、日本でいう白米の役割を果たしています。
2 セスワ
ボツワナを代表する肉料理「セスワ」
牛肉を柔らかくなるまで徹底的に煮込んで、ほぐしたものになります。いわゆる牛肉の煮込み料理のようなものですね。味付けは塩と油のみで非常にシンプルで少し味が薄いと感じてしまう方もいるかもしれません。このセスワは、先ほど紹介した「パパ」と一緒に召し上がってみてください。
3 ボボティー
南アフリカを代表する料理もいえる「ボボティー」
ひき肉にナツメグやシナモン、ターメリックなどのスパイスを混ぜ込み、卵黄をかけ、アーモンドをまぶしてオーブンで焼き上げます。カレー味のミートローフのような感じです。この料理は辛くもあり、甘くもあり、ヨーロッパやアジアからの移民がもたらした各国の食文化が融合した料理として国民の間で定着しています。
ボツワナで素敵な思い出を作ろう!
いかがでしたか?
ボツワナは、その独特の文化、料理、人々を体験できる素晴らしい国です。滞在をより楽しくするためには、この国の一般的な習慣やエチケットに慣れることが重要です。少しの知識と意識で、ボツワナの文化を存分に体験することができるでしょう。
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