南米大陸のアンデス山脈と太平洋に挟まれた「チリ」
チリは、細長い形をした国であり、赤道近くから南極まで南北に細長いため、都市によって自然環境の変化が著しいことで有名です。そんなチリには世界遺産が5つほどあり、世界で一番多くの星を見ることができる「アタカマ砂漠」や世界7不思議とも称される神秘の島は根強い年季があります。このように、魅力的な観光スポットで溢れており、一度は訪れてみたい国の1つではないでしょうか。しかし、日本から遠く離れたチリは、文化や習慣が異なるため、現地での滞在を楽しむためには事前に知っておくべき点があります。
そこで今回は、チリの文化や作法について、より深く掘り下げてご紹介します。チリでの滞在を計画している方は、この機会に参考にしていただければと思います。
最新の新型コロナウィルスによるチリへの渡航制限状況
チリってどんなところ?
【基本情報】
・国名 チリ共和国(Republic of Chile)
・首都 サンティアゴ
・人口 1949万人(2021年)
・面積 756000㎢(日本の約2倍)
・通貨 チリ・ペソ(CLP)
・民族構成 欧州系87%、先住民系13%
・宗教 カトリック(15歳以上人口の70%)、福音派(15歳以上人口の15.1%)等
・時差 チリは日本の-13時間。(チリが正午の時、日本は翌日の午前1時となります。)
・言語 スペイン語
【気候】
チリの気候は地域によって異なり、大きく分けて、チリ北部、チリ中央部、チリ中央南部、チリ南部の4つに分けることができます。チリ北部は、フンボルト海流の影響で最も乾燥した地域になります。太平洋沿いは常に霧に覆われており、雨が降ることも稀です。気温は、夏(12~2月)は最高24度、冬(6~8月)は最高17度になります。チリ中央部は、地中海性の温暖な気候で四季があります。冬は雪に覆われ寒く湿度が高く、夏は時折雨が降るものの天気がよく気温が上昇します。この地域で最も雨が降る月は5~8月になります。夏は最高30度近くまで気温があがります。チリ南部は、湿度が高く風が強く、気温が低い厳しい海洋性気候によって特徴づけられています。降水量が多くなるのは4~9月までになります。夏の最高気温は23度、冬の最高気温は11度になります。チリ旅行のベストシーズンは、地域によって気候は大きく異なるため訪れる場所によっては最適なシーズンは変化してきます。よって、チリ北部は5~9月、チリ中央部は11~3月、チリ南部は12~2月がベストシーズンとなります。
【ビザ】
チリでは日本国籍の方で入国目的が通過または観光等で90日以内の短期滞在の場合はビザを取得する必要はありません。
【アクセス】
日本からチリへの直行便は運航していません。主にアメリカやヨーロッパで乗り換えるのが一般的であり、約26時間から32時間ほどで主要空港であるアルトゥーロ・メリノ・ベニデス国際空港に到着します。
チリの文化や習慣
1 コミュニケーション方法
チリでは日常的に挨拶を大切にしているため、チリに旅行に行った際に、見知らぬ人に挨拶をされることがあると思います。そんな時は、大きな声でスペイン語で挨拶をするようにしましょう。また、女性同士や男性と女性であれば、親しみを表現するために、お互いの頬をくっつける挨拶もします。フランスなどでは片頬1回ずつの計2回だったりしますが、チリでは1回のみになります。男性同士では会った時に、力強く握手を交わすようです。
チリの人々は、自分の思ったことをきちんと言葉にする特徴があり、この人はこう考えているんだ!ということが明確に分かります。日本人はあまり自分の感情を表に出さないタイプだと思いますが、チリの人々はオープンな人が多く、非常にフレンドリーな印象を持つことになるでしょう。
2 生活においてのルール
チリは多民族国家であるため多様な人がいますが、他者に対して優しく温かい人が多いです。地下鉄やバスなどでは高齢者や妊婦さんに対して優しく、積極的に席を譲ります。チリに行った際に、周囲に困っている人を見かけた場合は率先して助けるようにしましょう。
食事の時間も日本とは大きく異なります。朝食は7時~8時ぐらいに食べます。昼食は14時頃と、日本に比べてかなり遅い時間となっています。そして、夕食前に軽食の時間があり、それが18時半~19時半くらいになるため、夕食の時間が21時頃となるのが普通です。そのため、早い時間にレストランに行くと、オープン準備中で閉まっていることが多いため注意していくようにしましょう。
チリには食事のマナーが沢山あります。まず、食事はナイフとフォークで食べます。日本ではピザやおにぎりなどは手に持って食べますが、チリではそれもナイフとフォークで食べるのが普通です。食べ物には素手で触ってはいけないというのが、チリのテーブルマナーの大きな特徴となります。
また、食事の間は、手首から先は必ずテーブルの上に置きます。手をテーブルの下に入れるのは、マナー違反とされています。そして、出された料理は、全て手をつけるのが礼儀です。例え嫌いな料理でも2口3口は食べるのが当然のルールです。チリに訪れた際には、素手で食べ物を触ってはいけないということを覚えておき、周りの状況をみつつ、食事のスピードを調整することが大切です。
そして、食事やパーティーに招待された際のお礼の贈り物や手紙はチリでは一般的な習慣ではありません。そのため、ディナーパーティーなどの後に、電話をかけてお礼を言うようにするのが無難な方法です。
チリにはチップ文化があります。レストランやカフェにもよりますが、チップの金額はだいたい合計金額の10%となっており、多くの場所ではチップの金額はもう10%で計算され、支払い時の請求書に書かれています。払わないといけないわけではありませんが、払わない人はほとんどいません。そのため、基本的には払うのがチリでの普通となっています。
トイレ使用についてですが、チリではトイレを使用する際に、便器に紙をながしてはいけない場合がほとんどです。現在は、水に流せるペーパーも増え、トイレの設備も新しくなっているため、通常通り使用できる場所もありますが、地方都市や小さな施設など古い設備のトイレの場合は紙を流すことはできません。
3 交通ルール
南米の中では、比較的交通ルールを守るチリと言われていますが、日本に比べると運転は荒く、歩行者も赤信号で道路を渡る、といったことが通常なようです。そのため、細い歩道や車道を歩く際には、よく周りを確認してから渡るように十分注意しましょう。特に、スマホを見ながらや電話をしながらの歩行はとても危険なため、必ずカバンの中に入れるか、立ち止まって使うように注意しましょう。
チリの食文化
チリの食文化は、スペインによる植民地時代の影響をうけたため、チリの伝統とスペインの文化が混ざりあっています。チリ料理にはよくトウモロコシや小麦、ジャガイモと豆類などの食材が使用されているのが特徴です。味付けはほとんど塩だけのシンプルであり、素材の味を重視していますが、クミン、オレガノ、コリアンダー、メルケン、唐辛子などの調味料も使います。
ここで、代表的なチリ料理を3つ紹介していきます!
1 ウミータ
トウモロコシをすりおろして玉ねぎと炒めて味付けし、鶏肉やゆで卵などの具を入れてトウモロコシの皮で包んでゆでたものです。チーズにのせてオーブンで焼いたり、その他の生野菜と一緒に食べたり、ほんのりコーンポタージュの味がすると日本の旅行者にも人気の料理です。
2 カスエラ
カスエラはチリを代表する料理だと言っても過言ではありません。洋食でいうところのポトフであり、玉ねぎ、じゃがいも、人参、トウモロコシなどの具材をぶつ切りにして牛肉と一緒に煮込んだ料理です。スープの隠し味はスパイスのオレガノであり、このオレガノの香りがカスエラに入っている具材をぎゅっと引き締め、味に深みを出しています。ジャンルとしてはスープですが、お米を入れたカスエラもあり、主菜とスープが一度に食べられる素敵な料理なんです。チリの多くの人々に愛されている料理の1つです。
3 エンパナーダ
エンパナーダは日本で言うミートパイと訳されますが、中身は色々な種類があります。一番の定番はひき肉を入れたミートパイですが、その他にも牛肉、鶏肉、またはチーズだけなんてのもあります。また、屋台などでも売られていることが多いため、軽食として手軽に食べることができるので、旅行者にとっては非常に嬉しいことですね。多様な種類があるので、食べ比べをしてみて、自分の好きなエンパナーダを見つけるのも良いかもしれませんね。
チリで素敵な思い出を作ろう!
いかがでしたか?
チリは、その独特の文化、料理、人々を体験できる素晴らしい国です。滞在をより楽しくするためには、この国の一般的な習慣やエチケットに慣れることが重要です。少しの知識と意識で、チリの文化を存分に体験することができるでしょう。
Ooohでは、現地の旅のプロがお客様のニーズを汲み取って、最適な旅行計画を提案いたします。
また、通常のツアーでは手配しづらい専用車での旅行計画にも最適です。
ぜひ気軽にご相談ください。
チャットでチリ旅行の相談が無料でできるOooh