2019年末に中国で感染が確認されてから、世界各地で感染の拡大が相次ぐ新型コロナウイルス。
最近では各国でワクチンの接種も進み、徐々に渡航に関する制限も緩和されてきていますが、未だに収束には至っていません。
そこで今回は新型コロナウイルスとは何か、その基礎的な知識を確認したうえで、渡航先でコロナウイルスに感染してしまったときの対処法などについてご紹介します。
1.新型コロナウイルス(COVID-19)について
(1)新型コロナウイルス(COVID-19)とは
新型コロナウイルス大流行前まではあまり耳覚えのなかった「コロナウイルス」ですが、実は私たちの身の回りに存在するポピュラーなウイルスのひとつ。日常的にかかる風邪の10~15%は、「コロナウイルス」が原因といわれており、多くの感染者は軽症で済みます。
2019年末以降、世界各地で感染が確認されている「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」は、上記に述べたコロナウイルスの一種である新型のコロナウイルス(SARS-CoV-2)によって発症する感染症です。WHO (=世界保健機構)の知見によれば、潜伏期間は1~12.5日(多くは5~6日)と季節性インフルエンザより長いとされ、軽症で済むことが多いものの、重症化の例や死亡例も確認されているウイルスです。
(2)感染経路
現時点で感染経路とされているのは、飛沫感染と接触感染の2つ。
感染者が発するくしゃみ、咳などによる飛沫(唾液など)に含まれるウイルスが口や鼻、目から入り込むことによって感染することを飛沫感染といいます。一方で、感染者が咳やくしゃみをしたときに手で押さえるとウイルスが付着しますが、その手で物に触れるとさらに拡散されます。このように、接触によって感染することを接触感染といいます。
※なお現時点では上海市民政局が発表した「エアロゾル感染」は飛沫感染に相当すると考えられています。
(3)症状
◎初期症状
発熱や呼吸器症状が1週間前後続き、強いだるさ(倦怠感)を訴えることが多いのが特徴です。罹患しても無症状や軽い症状のまま、自然治癒する例も多いとされます。
◎重症化のリスク
一部の感染者では、呼吸困難などの肺炎症状を引き起こすことがあります。重症化するリスクは、致死率がきわめて高い感染症(エボラ出血熱など)ほどではないものの、季節性インフルエンザと比較すると高く、特に高齢者や基礎疾患がある人が感染した場合は、リスクが高いとされています。
(4)発症後の対応
発熱などの症状があるときは、学校や会社を休むようにしましょう。また、風邪の症状が現れたら、毎日体温を測定して記録することを心がけましょう。
以下のいずれかの場合は、各都道府県の「帰国者・接触者相談センター」に相談してください。
・風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続く場合 (解熱剤を飲み続けなければならないときも同様)
・強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合
・高齢者、糖尿病・心不全・呼吸器疾患(慢性閉塞性肺疾患など)の基礎疾患がある人や透析を受けている人、免疫抑制剤や抗がん剤などを用いている人で、これらの状態が2日程度続く場合
・妊娠中の人
(5)予防方法
新型コロナウイルスの感染予防の基本は、「①手洗い、②咳エチケット、②人混みを避ける」の3つ。基本的にはインフルエンザ対策と同様です。
①手洗い
まずは、石けんやアルコール消毒液などによる手洗いが重要です。手のひらだけでなく、指先や爪の間、指の間、手首も忘れずに洗うことが大切です。
②咳エチケット
咳エチケットとは、病気をほかの人にうつさないため、咳・くしゃみをする際にマスクやティッシュ・ハンカチ、袖を使って、口や鼻を押さえることです。
③人混みを避ける
人で混みあう場所に行くことを避けるのが望ましいでしょう。屋内でお互いの距離(目安として2メートル以内)が確保できない状況で一定時間を過ごすときは、注意が必要です。
2.海外旅行先でコロナウィルスに感染した場合の対処方法
上記では新型コロナウイルスの基本的な知識を確認しました。ワクチンの接種や、手洗い・咳エチケットなどの予防策を講じることは非常に重要ですが、それらの対策をしていても新型コロナウイルスに感染してしまう可能性はゼロではありません。渡航制限も緩和されるなかで、もし渡航先でコロナに感染してしまったら…と思われる方も少なくないはず。そこでここからは、渡航先でコロナウイルスに感染してしまったときにはどうしたらいいのか、またできるだけそのリスクを減らすにはどうしたらいいのかについてご紹介します。
(1)渡航先での新型コロナウイルス感染リスクを減らすには
◎基本的な感染予防を怠らない
海外旅行では、観光に夢中になるあまりについつい感染予防を怠ってしまうことがあります。しかし油断は禁物。常に感染予防に意識を傾けて、手洗い、咳エチケット、人混みを避けるなどの基本的な対策を実施するようにしてください。
◎渡航先における感染症危険情報をこまめに確認する
渡航先での新型コロナ感染リスクを減らすには、情報収集も大切。外務省の海外安全ホームページでは、各国・各地域における新型コロナウイルスの感染症危険情報が公開されているので、こまめにチェックするようにしましょう。感染者数が急激に増加していたり、医療体制の逼迫がみられたりした場合には、予定を変更して渡航を中止・延期する判断をしましょう。
【参考】「外務省 海外安全ホームページ~各国・各地域のにおける新型コロナウイルスの感染症危険情報~」
⇒ https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/country_count.html
(2)渡航先で新型コロナウイルスに感染してしまったら
万全の予防対策をしていても、渡航先で新型コロナウイルスに感染してしまうリスクはゼロではありません。以下ではそのような場合の対応方法をご紹介します。
①多くの国では現地の日本大使館が窓口に
海外での感染となると、やはり心配なのが言語の壁。そこでそのような不安を少しでも払拭するために、多くの国では現地の日本大使館が、新型コロナウイルスに関する質問を受け付けるような窓口を設置しています。もし体調に不安を感じた場合には、まず現地の日本大使館に問い合わせてみるのがよいでしょう。
②新型コロナウイルス感染が確認されたら
病院等で検査を受け、実際に新型コロナウイルスの陽性が確認された場合、どのような対応を求められるのでしょうか。国や地域によって異なる部分も多いですが、「自宅やホテルなどでの療養」と「現地の病院への入院」が代表的なものとして挙げられます。また今まで発生した例のなかには、小型の専用機を手配し、日本に帰国して治療を受けるといった手段がとられたこともあるようです。専用機での搬送は、脳や心疾患、交通事故などの重大案件が生じた際に、現地で十分な治療が期待できない場合に利用されます。
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これまでは、新型コロナウイルスの特徴について、そして渡航先で新型コロナウイルスに感染してしまった場合の対応方法についてご紹介しました。しかしそうはいっても慣れない海外で体調に不安を感じたとき、自分の力だけで対処するのは難しいと感じた方も多いのではないでしょうか。
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