サハラ砂漠や“青の宝石箱”と呼ばれる「シャウエン」など異国情緒を感じることが出来るアフリカの国、モロッコ。モロッコは、イスラム特有の喧騒とフランスのおしゃれな雰囲気が入り混じる魅力たっぷりの国として多くの観光客に愛されています。イスラム教が広く信仰されているため、魅力的なモスクも数多くあります。
そんなモロッコへの旅を思う存分楽しんでいただくため、今回はモロッコに訪れる前に知っておきたい基本情報をまとめて紹介します。
モロッコってどんな国?
まずはじめに、最も基本的なモロッコという国に関する情報を紹介します。
・国名:モロッコ王国(Kingdom of Morocco)
・首都:ラバト(Rabat)
・人口:3574万人(2017年)
・面積:44万6000㎢(日本の約1.2倍、西サハラを除く)
・通貨:基本通貨はディルハム、補助通貨はサンチーム
・民族構成:アラブ人65%、ベルベル人30%、その他5%
・宗教:イスラム教(スンニ派がほとんど)
・時差:2018年10月より通年でのサマータイム採用を開始し、日本−8時間になった。
・言語:
公用語はアラビア語とベルベル語。フランス語も広く通用する。スペイン語や英語も若い世代や都市部では通じる。
・出入国手続き:
【ビザ】日本国籍の場合、3ヵ月以内の滞在であればビザ不要。
【パスポート】パスポートの残存有効期間はモロッコ入国時に3ヵ月以上必要。
モロッコの気候と服装について
次にモロッコの気候と、快適に過ごせる服装、ベストシーズンについて紹介します。
アフリカに位置するモロッコは、サハラ砂漠などのイメージから常夏の国を想像する方も多いかもしれませんが、実は日本と同様に四季があります。以下では季節ごとの気候と服装を紹介します。
【春】4月頃から日差しが強くなり、日中は半袖で過ごすことが出来ます。ただし朝晩は冷え込むので、羽織ものがあると安心です。また北部では雨季となり、雨が降ると冷え込むのでジャケットなどの用意が必要です。
【夏】6~8月、内陸部や砂漠地帯では強烈な日差しと暑さに見舞われます。50℃を超える日もあるので、熱中症対策、日焼け対策は万全に。しかし夜は山間部や砂漠地帯においては冷え込むおそれがあるので、上着も必要です。
【秋】10月頃からは紅葉が楽しめる地域もあります。日中の日差しは穏やかで過ごしやすいですが、昼と夜の寒暖差が激しいため、朝晩には厚手のジャケットがあるとよいでしょう。
【冬】日中は20℃前後ですが、朝晩は氷点下近くまで冷え込みます。セーターや厚手のジャケットで重ね着をして、対応しましょう。
次に主要エリアのベストシーズンを紹介します。
【カサブランカ】ベストシーズンは7~9月。
大西洋沿岸に位置するカサブランカでは、この時期の平均最高気温が25℃前後。晴天の日が多く、大西洋から風も吹くため、快適に過ごすことが出来ます。
【マラケシュ】ベストシーズンは3~5月と9~10月。
夏は非常に暑いマラケシュですが、この時期は最高気温が25~30℃ほどで街歩きにもちょうどいい気候です。
【フェズ】ベストシーズンは3~5月と9~10月。
夏は気温が高く、冬は降雨が集中するのでこの時期の観光がベストです。
【シャウエン】ベストシーズンは3~6月と9~10月。
アップダウンが多いシャウエンの街を散策するには、暑すぎず寒すぎない春と秋がおすすめです。冬は雨が降りやすいので注意しましょう。
【ワルザザート】ベストシーズンは3~6月と9~10月。
サハラ砂漠の入口であるワルザザートでは砂漠気候のため、雨はほとんど降りません。夏は45℃を超える暑さになり、冬は朝晩の冷え込みが厳しいので春と秋の観光がおすすめです。
モロッコでの生活について
モロッコは日本と遠く離れたところに位置する国というだけあって、その生活・文化に関しても様々な違いがあります。いざ現地に降り立ってから、その違いに戸惑うことがないように事前の情報収集が大切です。以下ではモロッコでの一般的な生活について、知っておきたい知識をまとめました。
①チップ
モロッコにはチップの習慣があります。
ホテルではランクやサービスにもよりますが、ポーターに宿泊数×10DH程度渡すのが目安です。またレストランでは、サービス料が含まれていない場合料金の5~10%が目安となります。
②水
飲料用にはミネラルウォーターを使用することをおすすめします。ミネラルウォーターは商店やキオスクなどで買うことが出来るほか、レストランでもペットボトルの水を販売しているところがあります。
③電圧とプラグ
モロッコの電圧は大体が220Vで、古い建物では稀に110Vを見かけることがあります。周波数は50Hzです。プラグは丸穴二つのCタイプですが、安価なホテルではコンセントがないこともあるので事前に確認しておきましょう。
④イスラム教
モロッコはイスラム教の戒律を守って暮らしている人々が多くいる国。観光客も不浄とされている左手を握手や食事の際に使わない、肌の露出を避けるなどイスラム教の文化を尊重した行動を心がけましょう。
⑤写真撮影
空港、軍・警察関係の施設、モスク内部は基本的に写真撮影が禁止となっています。また人物、特に女性の写真を撮影するときには必ず了承を求めてからにしてください。無許可の撮影はトラブルに繋がります。
⑥喫煙
モロッコでは空港や鉄道は禁煙ですが、レストランやカフェでは喫煙が認められており、タバコに寛容な国といわれています。ただしラマダン中は屋外での喫煙を控えるようにしましょう。
⑦ラマダン期間の食事
年に一度のラマダン(断食月)はイスラム教徒にとって大切な行事。この期間中は、日の出から日没まで食事をしません。ホテルや観光客用のレストラン以外は日中閉まっていることが多いので、注意が必要です。
モロッコの治安について
海外に出向くとなると、その国の治安は誰もが気になるところ。モロッコはアフリカの国々のなかでは比較的安全といわれていますが、その一方で外国人観光客が犯罪に巻き込まれるケースは数多く報告されています。以下では観光客が気を付けるべきことなどモロッコの治安についての情報をまとめました。
①親切な人に注意
駅や空港に着くと、親切に外国人観光客に声をかけている人々を見かることがあります。この人々はモロッコに詳しくない外国人に道案内をして、チップを稼いでいます。なかには最初は無料で道案内をすると言ったにも関わらず、目的地に着くとチップを請求してくるケースもあるので、注意しましょう。
②タクシーでのぼったくりに注意
モロッコのタクシーは比較的安価に利用でき、現地の人にも頻繁に利用されています。しかし安価である分、観光客を狙ったぼったくりの被害が多発しているのも事実です。モロッコのタクシーは基本的にメーター制なので、発車したらメーターがきちんと動いているか確認するようにしましょう。また事前におおよその料金を把握しておくことも大切です。
③窃盗・強盗には常に警戒
モロッコで発生する犯罪のうち、約9割は窃盗・強盗の被害であるといわれています。特に最近はスマホやカメラの窃盗被害件数が増加しています。観光客はモロッコの景色に見惚れて、よくスマホやカメラを握ったまま歩いていることがあるのでそれにつけこんだ犯罪も非常に多いとか。
スマホやカメラは撮影したらすぐにバッグの奥に入れたり、首からかけて服の下に隠すなど対策をとるようにしましょう。
④女性に対するいやがらせに注意
モロッコでは、モロッコ人男性による、女性観光客を狙ったつきまとい行為が頻繁に報告されています。高齢の女性でも対象になることがあり、またとても親切そうに見える10代の若者が加害者であるといった例も見られるので、警戒が必要です。
つきまとい行為が多く報告されている場所としては、都市部や観光地(特にカサブランカやマラケシュ)、バスなどの公共交通機関が挙げられます。
⑤悪質な出国審査に注意
出国時に出入国審査官などから金品やデジタルカメラ等の貴重品を渡すように要求されることがあります。出入国審査官が言うのだから…と渡してしまいがちですが、ここで渡してしまうとそのまま返ってこない可能性があるので絶対に渡さないでください。トラブルに発展してしまった場合には在モロッコ大使館に連絡する旨を伝えると、穏便に事態がおさまることが多いです。
モロッコの旅を楽しもう
今回は「モロッコに行く前に知っておきたい基本情報」と題して、せっかくの旅を楽しむためにぜひとも心に留めておいていただきたい情報を厳選して紹介致しました。皆様の旅が、一生の宝物になるような素敵なものになることをお祈りしています。Ooohでは、旅のプロがあなたのニーズを汲み取って、最適な旅行計画を提案いたします、
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