ルワンダに行く前に知っておきたい基本情報

「ゴリラトレッキング」や「エコロッジ」など、自然資産を活かした観光戦略を打ち出す国、ルワンダ。ルワンダは100万もの人々が虐殺された1994年の内戦の悲劇を乗り越え、今や“アフリカのシンガポール”と呼ばれるくらい安全面やテクノロジーに力を入れている国となりました。
そんなルワンダへの旅を思う存分楽しんでいただくため、今回はルワンダに訪れる前に知っておきたい基本情報をまとめてご紹介致します。少しでも皆さまのお役に立てたら幸いです。

 



ルワンダってどんな国?

ルワンダの国旗まずはじめに、最も基本的なルワンダという国に関する情報を紹介します。

【国名】ルワンダ共和国(Republic of Rwanda)
【首都】キガリ(Kigali)
【人口】1230万人(2018年、世銀)
【面積】2.63万㎢
【通貨】ルワンダフラン
【民族構成】フツ、ツチ、トゥワ
※なおルワンダはこれらを示す身分証明書を廃止している
【宗教】キリスト教、イスラーム教
【時差】日本より7時間遅れている。
【言語】英語、ルワンダ語、フランス語、スワヒリ語(キガリや観光地では英語が通用)
【出入国手続き】
①ビザ:必要。出発前に取得すること。
②パスポート:査証発行日より6ヵ月以上の残存期間が必要。
③出入国カード:入出国時1枚ずつ必要。
④黄熱病予防接種:入国時に必要。

 



ルワンダの気候と服装について

地球儀、アフリカの地図

ルワンダはアフリカ大陸の中部、赤道近くに位置する内陸国。
「赤道に近い」と聞くと灼熱の暑さを想像するかもしれませんが、国土の平均標高が1600mと高いため、過ごしやすい気候となっています。以下では首都のキガリにおける気候の特色、服装、ベストシーズンなどを紹介します。

【気候】

キガリは熱帯サバンナ気候と呼ばれる気候帯に属し、乾季と雨季がはっきりと分かれています。
気温は年間を通して一定で、平均最低気温が15℃、平均最高気温が28℃ほど。季節は4つに分かれており、3月中旬~5月中旬の大雨季、5月中旬~10月中旬の大乾季、10月中旬~12月中旬の小雨季、12月中旬~3月中旬の小乾季となっています。乾季の間は曇りになる時はあっても、雨は一切降りません。カラッとした気候で、さわやかな晴れの日が続きます。一方雨季の間は数十分~数時間のスコールが何度か降ります。時には雷が鳴ることや、停電することもありますが、日本の梅雨のように一日中雨が降ることはほぼありません。

【服装】

乾季:日中は半袖など日本の夏服がおすすめ。朝晩はその上に一枚羽織るものがあるとよいでしょう。日差しが強いので、日焼け対策の帽子やサングラスを忘れずに。
雨季:基本的には乾季同様の服装で快適に過ごすことが出来ます。しかし突然のスコールに備えてウィンドブレーカーや折り畳み傘が必要です。

【ベストシーズン】

ベストシーズンはやはり乾季!5月中旬~10月中旬、12月中旬~3月中旬がおすすめの時期です。ルワンダ観光の目玉であるゴリラトレッキングも乾季がベストシーズンとなっています。

 



ルワンダの習慣・生活について

ルワンダの街

ルワンダは日本と遠く離れたところに位置する国というだけあって、その生活・文化に関しても様々な違いがあります。いざ現地に降り立ってから、その違いに戸惑うことがないように事前の情報収集が大切です。以下ではルワンダでの一般的な生活や習慣について、知っておきたい知識をまとめました。

①チップ
ルワンダでは基本的にチップは必要ないが、欧米からの旅行客が多い観光地や都市部では少額でも渡しておいた方がスマート。中~高級ホテルのルームサービスや荷物の運搬の際には500RFか1ドルほどが相場。レストランで特別なサービスを受けたときなども上記の金額を目安にしよう。

②水
ルワンダでは水道水の飲用は控えた方がよいでしょう。飲料水は市販のミネラルウォーターを。

③電圧とプラグ
ルワンダの電圧は230V、周波数は50Hz。プラグの形状はCタイプやE/Fタイプなど。
日本から電化製品を持っていく場合は変圧器が必要で、ホテルによっては貸し出しを行っているところもあります。

④両替
首都や観光地ではUSドルが流通しています。小額のドル紙幣を日本からお持ちになると便利です。また、2003年以前の旧ドル紙幣は両替できない場合があるので注意してください。

⑤ホテルの予約に際して
ルワンダにおけるホテルのお湯事情は、残念ながらあまりよくありません。電力規制によって水しか出ないこともありますし、一度に大量にお湯を使用するとぬるくなってしまうこともあります。また基本的にキガリのホテル(セレナホテル)以外はバスタブがなく、お部屋に電話、テレビ、セーフティーボックス、冷蔵庫、冷房設備がない場合も多くあるので予めご了承ください。

⑥会話におけるマナー
現ルワンダ政府は“ツチ族”、“フツ族”という民族名の使用を禁止しており、外国人旅行者であっても公の場でこのような言葉を発してはいけません。1994年の大量虐殺は現在も人々の心に深い傷となって残っています。

 



ルワンダの治安について

警告のイラスト海外に出向くとなると、その国の治安は誰もが気になるところ。1994年の暗い内戦という過去がありましたが、“アフリカのシンガポール”とまでいわれるほどになったルワンダは、現在では治安が良い国として知られています。しかしだからといって油断は禁物。以下ではルワンダの治安について知っておきたい情報をまとめてお伝えします。

①ルワンダの治安
まずルワンダの治安が世界でどのように評価されているかについて紹介します。
2017年、World Economic Forumが出している“safety and security”のデータによれば、ルワンダの治安の良さは全世界で9位、アフリカで1位と評価されています(日本は26位)。しかし他機関のデータを見てみると、必ずしも上位とは限らず、たとえばイギリスのエコノミスト紙が出している“Global Peace Index”ではルワンダは79位(日本は9位)となっています。
ルワンダにおける犯罪発生率は比較的低い値におさまっているものの、周辺国の治安がよくない等の理由で潜在的なテロの危険性を考慮した結果このように評価にバラつきがあるといわれています。

②外務省による危険レベル
外務省が発表しているルワンダの危険レベルは、全土でレベル1となっており、特に非常に危険な地域というのは見受けられません。しかし隣国のブルンジやコンゴ民主共和国との国境付近は、治安情勢が急変する可能性も否定できないので十分注意してください。

③テロについて
2016年にルワンダ国内で数名のルワンダ人がテロリストとして警察に逮捕および射殺された例がありますが、その後はテロ事案は発生しておらず、ルワンダがテロの対象となっているとの情報もありません。ただ情勢はいつ急変するかわからないため、こまめに情報をチェックするようにしてください。

④基本的な防犯対策をしっかりと
比較的治安が安定しているといわれるルワンダですが、信頼できる旅行代理店や宿泊施設を選ぶ、貴重品の管理を怠らない、日没後の不要な外出を控えるなど基本的な防犯対策は徹底的に行うようにしましょう。不測の事態が発生したときは速やかに在ルワンダ日本国大使館に連絡するようにしてください。

 



ルワンダに行こう!

今回は「ルワンダに行く前に知っておきたい基本情報」と題して、せっかくの旅を楽しむためにぜひとも心に留めておいていただきたい情報を厳選して紹介致しました。政府の徹底的な政策により、観光大国への道のりを歩みはじめたルワンダにぜひ足を運んでみてくださいね。皆様の旅が、一生の宝物になるような素敵なものになることをお祈りしています。
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