「中央アジアの最貧国」と言われるタジキスタン。長く続いた内戦により中央アジアの中でも発展が遅れていた国でした。近年ゆっくりと発展を遂げていますが、タジキスタンの人々は半自給自足をする中で経済的な豊かさとは違った、別の”豊かさ”に価値を置いています。
タジキスタンの人々は、その肥沃な土地に実った新鮮な果物やミルクやチーズなどの酪農製品、ヘルシーな動物の肉などをたくさん食べて豊かに暮らしています。
そんなタジキスタンには旅行先としての見どころが満載。今回はそんなタジキスタンについて、旅行前に知っておきたい情報をまとめました。
1.タジキスタンの観光スポット
(1)タジキスタン国立公園(Tajik National Park)
「タジキスタン国立公園」は、タジキスタン初の世界遺産です。ゴツゴツとした山肌に積もる真っ白の雪が印象的な自然のままの国立公園です。標高6,000m級のパミール山地はまさに地球の美しさを権化でしょう。温泉もあり、登山家だけでなく世界中の観光客を魅了してきました。
国立公園内には川や湖、氷河があり、その厳しい環境の中で高山植物が美しく咲いています。また、ユキヒョウなどの貴重動物が暮らします。
フェドチェンコ氷河は砂漠地帯から突如氷河地帯へと変わる独特の景観を持っている珍しい湖として知られています。
(2)ワハーン回廊(Wakhan Corridor)
かつての古代シルクロードの要衝であり、最高峰7,495mを誇る壮大なパミール高原の南端に位置し、東西約200kmを貫く細長いエリアは「ワハーン回廊(Wakhan Corridor)」と呼ばれます。タジキスタンの中でも知る人ぞ知るこのエリアは、「秘境中の秘境」と言われ、多くの登山愛好家や旅行者を魅了し続けています。
そんなワハーン回廊には、温泉が湧いています。中でも、二大秘湯の「ガラム・チャシュマ(Garam Chashma)温泉」と「ビビ・ファティマ(Bibi Fatima)温泉」は旅行客から人気の温泉です。
「ガラム・チャシュマ温泉」は、地面から湧き出した大きな鍾乳石が特徴です。乳白色の温泉に沈殿する泥は高い美容効果が期待できるとして特に女性たちに評判です。
「ビビ・ファティマ温泉」は坂道の上にある洞窟温泉です。透き通った温泉からは硫黄の独特な匂いがしますが、気持ち高めの温度のお湯が体の芯からほぐしてくれます。少し不便な場所にあるものの、毎日地元の人が多く訪れる温泉です。
(3)ムグ・テパ(Mug Teppe)
「ムグ・テパ」とはイスタラフシャンの町を見下ろす丘に紀元前6世紀に初めて築かれた砦と言われています。
実はイスタラフシャンは古い街でその歴史はなんと2500年以上!その2500周年を祝って建造されたのがムグ・テパだそうです。砦ですが、ムグ・テパの青くて丸い屋根はモスクを思わせます。その建物の壮大さに圧倒されるはず。
迫力のある建物の裏手には、かつての砦跡の遺跡も残されています。タジキスタンに観光に来た際にはぜひ行ってみたい観光スポットの一つですね。
2.タジキスタンへの行き方
日本からタジキスタンの首都・ドゥシャンベまでのアクセスを紹介します。
日本からドゥシャンベまでの直行便はないので、経由地で乗り継いで行きましょう。
(1)イスタンブール経由の飛行時間
日本からイスタンブールまでは約12時間半、イスタンブールからドゥシャンベまでは約4時間40分。合計で約16時間40分かかります。
(2)タシケント(ウズベキスタン)経由の飛行時間
日本からタシケントまでは約9時間10分、タシケントからドゥシャンベまでは約1時間5分。合計で約10時間15分かかります。
ちなみに、タジキスタンの時差は日本よりマイナス4時間です。
3.タジキスタンのビザ
タジキスタンに入国するにはビザが必要です。
e-VISAであらかじめ申請しておくと数日で取得できます。有効期間は入国から45日間です。
e-VISAにはGBAO(東部地域の略称)ありなしの2種類あり、どちらかを選びます。パミール高原やワハン回廊を訪れる場合は、「GBAOあり」を申請してください。
また、検問の度にビザを見せる必要があるので、プリントアウトしておくと便利です。
4.タジキスタンの治安
タジキスタンは、治安の悪いアフガニスタンに隣接しているので、タジキスタンの治安についても不安に思う方は多いかもしれません。
タジキスタンの治安は最近良くなりつつありますが、それでもまだ爆弾テロなどが発生しています。政治や経済が安定しておらず、貧困層による富裕層を狙った窃盗や強盗など金銭的な犯罪も多発しているようです。
タジキスタン観光では、身なりや貴重品の管理などには十分に注意しましょう。
5.タジキスタン観光のベストシーズン
タジキスタンの首都・ドゥシャンベは標高700mに位置します。
夏場はかなり気温が上がりますがカラッとしているので過ごしやすいでしょう。
観光のベストシーズンは、高山植物が咲き美しい6月~7月と気候のいい9月です。
しかし、日中と朝晩の温度差が激しいので脱ぎ着できる服装を持っていきましょう。
6.タジキスタンの物価
物価はとにかく安い!ご飯は100〜200円程度で食べられます。
タジキスタンの通貨はソモニといいます。レートは、1ソモニ=10.32円です(2020年8月現在)。現地で日本円の両替はできないので、米ドルかユーロを持参しましょう。
宿については、安宿のようなものは少なく地元の人の家の一室に泊まらせてもらう宿泊が多いようです。また、WiFiはなくお湯も出ないところが大半でした。
7.タジキスタン旅行は何泊がおすすめ?
以前は移動に時間がかかっていましたが、隣国ウズベキスタンの国境が開放されてからは5泊程度のコンパクトなツアーが開催されています。タジキスタンとウズベキスタンの2カ国滞在できるのが魅力的です。
古都や遺跡、都市部などより広いエリアを回って存分に楽しみたい方は7泊以上がおすすめです。近隣諸国を周遊して、違いを比べてみるのも楽しそうですね。
タジキスタンに行こう!
いかがでしたか?
国内情勢が落ち着き、やっとこさ安全になってきたタジキスタン。今まで知られていなかった魅力がたっぷりのタジキスタンを、知る人ぞ知るマニアックな観光の楽しみ方で満喫しましょう!
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