古よりシルクロードの要衝として栄え、多くの民族による多彩な文化が息づく中央アジアの国、キルギス。
キルギスの魅力はなんといっても、伝統的な遊牧民の文化と雄大な自然です。
なかでも自然の絶大なパワーを感じられる山岳地帯や、そこに咲き乱れる可憐な高山植物の姿はまさに絶景…!“中央アジアのスイス”との呼び声にも頷けるはずです。
今回はそんな魅力溢れるキルギスのおすすめ観光スポットを厳選して紹介していきたいと思います。
1.イシク・クル湖(Issyk Kul Lake)
首都ビシュケクから東へ約180㎞、琵琶湖の約9倍もの大きさを誇る山岳湖として知られる「イシク・クル湖」。
「イシク・クル湖」は、“中央アジアの真珠”との別名を持っており、ソ連時代に外国人の立ち入りが禁止されていたことから“幻の湖”とも呼ばれます。10万年以上存在する世界でも数少ない古代湖であり、塩分を含むため−20℃を下回るキルギスの冬場においても凍ることはないという点で、とても神秘的な印象を与えてくれる湖です。
そんな「イシク・クル湖」ですが、その一番のみどころはやはり息をのむほど美しい景観。
湖の南には中国の国境ともなる天山山脈が連なり、山脈が水面に映し出される様子は圧巻です。なかでもおすすめなのが夜明けの風景で、「イシク・クル湖」の水面にうっすらと映る星々や、東の空がほんのりと暁紅に染まってゆく光景は言葉にできないほどの美しさ。かつて天竺への旅の途中に立ち寄ったといわれる三蔵法師も、この絶景には思わず溜息をもらしたことでしょう。
一方「イシク・クル湖」の北側には「チョルポン・アタ」と呼ばれる賑やかなビーチがあります。海とは違って波がない穏やかな湖で、遠く氷河を眺めながら過ごすことができるのは「チョルポン・アタ」ならでは。街中には歴史文化博物館や岩絵野外博物館、小さな商店やお土産物屋なども立ち並んでいるので、「イシク・クル湖」を訪れた際にはぜひ足を運んでみてくださいね。
2.カラコル(Karacol)
首都ビシュケクから東へ約400㎞、先ほどご紹介した「イシク・クル湖」の東岸に位置するのがキルギス第4の街、「カラコル」。
「カラコル」は1869年に帝政ロシアの砦が築かれて以来、帝国各地から多くの移民が入植し、今でははイシク・クル州の州都として7万人近い人口を抱える都市に成長しました。標高1720mの場所に位置する高原都市で天山山脈へのトレッキングルートの拠点になっているほか、中心部にある教会やロシア風の街並みから移民入植の歴史を学び取ることができる場所としてたくさんの観光客に愛されています。
以下では「カラコル」の中心部付近にあるみどころをいくつか紹介していきます。
①ロシア正教会/聖三位一体教会(Russian Orthodox Church)
1870年にレンガで造られ、1880年に地震で倒壊した後に1897年に木造で再建されたのが現在の「ロシア正教教会」。トレードマークのエメラルドグリーンの屋根がかわいらしく、内部の装飾も非常に美しいです。現在カラコルに住むロシア人は街の人口の1割ほどですが、ミサの際には多くの正教徒が訪れ、教会内は荘厳な雰囲気に包まれるそうです。
②ドゥンガン・モスク(Dungan Mosque)
「ドゥンガン・モスク」は、清朝の迫害を逃れてこの地にやって来た中国系イスラーム教徒「ドゥンガン人」が1910年に建立したモスク。44本の柱を持つこの木造のモスクは、なんと釘を一本も使わずに造られているというのだから驚きです。内部はイスラーム教徒しか入れませんが、中国風の屋根はとてもカラフルで、屋根裏には精緻な彫刻が施されているので、外装だけでも見ごたえがあります。
③マキシ・バザール(Small Bazaar)
「マキシ・バザール」は「カラコル」の街の中心部に位置する比較的コンパクトなバザール。バザールには野菜や果物、穀物や調味料、さらには生活雑貨など多種多様な商品が並んでいます。「マキシ・バザール」の一角にはハンディクラフトショップがあり、こちらではキルギスのお土産を手頃な価格で購入することができるので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
3.ソンクル湖(Song Kol Lake)
先ほどご紹介した「イシク・クル湖」とはまた違った雰囲気が味わえるとして旅人の間で話題になっているのが、海抜3016mという世界屈指の高地に位置する巨大湖「ソンクル湖」。
「ソンクル湖」は「イシク・クル湖」に次いでキルギス2番目の大きさを誇る湖をして知られ、湖のほとりでは遊牧民たちが自然に囲まれながら伝統的な暮らしを営んでいます。湖畔には6月初旬からエーデルワイスなどの高山植物たちが咲き乱れ、ゆっくりとした時の流れを感じることが出来るスポットです。
「ソンクル湖」には目を奪うような奇岩や温泉といった派手なみどころがあるわけではなく、湖で泳ぐのも少し寒いかもしれません。そこで「ソンクル湖」おすすめの過ごし方は、観光客向けに開放されているユルタ(遊牧民たちの移動式住居)で自然のリズムに委ねる生活を送るというもの。どこまでも続く果てしない草原を駆け抜ける馬や、群れをなして草を食す羊たちの姿を眺めながら、ユルタで昼寝をしたり、読書を楽しんだり…日が沈んだらホストが作ってくれる温かいキルギス料理をいただいて、あとはゆったりと眠りにつきましょう。現代生活ではほとんどできない、時計に追われることのない生活を満喫するのが「ソンクル湖」の楽しみ方です。
ぜひ“本物のキルギス”、“ありのままの暮らし”を体験しに、「ソンクル湖」を訪れてみてはいかがでしょうか。
4.オシュ(Osh)
キルギス南部の中心であり、キルギス第二の都市として知られるオシュ州の州都「オシュ」。
オシュ州の全域においては1500以上の氷河と100の湖や滝があり、自然豊かな景色に恵まれた地域として知られています。また、かつてシルクロードの時代にはオシュは交易路にあたり、主要な貿易都市として繁栄していました。東西の商人たちにとってこの地は、商売をするだけではなく食料を蓄えるために長期滞在をして旅の疲れを癒すオアシスとしての役割を担っていたとされています。
そんな「オシュ」近郊の代表的な観光スポットはなんといっても「スレイマン・トー」。
2009年には世界遺産にも登録されたこの山は、ひときわ目立つ形からシルクロードの旅人にとって灯台の役割を果たしていたと同時に、あらゆる病気を癒す力があるとしてイスラーム教徒の崇拝対象にもなっています。「スレイマン・トー」には石器時代~青銅器時代にかけての遺跡や線刻画群、礼拝所、参詣道、イスラーム建築、博物館といった様々なみどころがあり、展望台からは美しい街並みを眺めることもできます。
ぜひ“中央アジア聖山の典型”とされる「スレイマン・トー」で、古から信じられてきたパワーを感じてみてはいかがでしょうか。
Ooohおすすめのプライベートツアー
Ooohがこれまでに提供したキルギスのおすすめのプライベートプランをご紹介します。
キルギスに行こう!
いかがだったでしょうか。今回は、数多くあるキルギスの観光スポットのなかでも、おすすめのもの4つを厳選してご紹介しました。遊牧民の文化と大自然が織りなすキルギスの魅力が皆さまにお伝えできていれば幸いです。
Ooohでは、皆さま一人ひとりのご要望に合わせた旅のプラン作りのお手伝いをさせていただいております。些細なことでも構いませんので、ぜひお気軽にご相談ください。
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