中央アジアにあるトルクメニスタンは、国土の8割を砂漠に覆われる一方、都市部では清潔感のある現代的な街が広がっています。海外旅行に関しては目立たないトルクメニスタンですが、最近では、45年以上燃え続ける炎「地獄の門」が絶景ブームで注目を集めています。また、紀元前に栄えたオアシス都市の遺跡などのコアな世界遺産や、首都アシガバートではイスラム教建築を見ることができます。今回は、トルクメニスタンの観光地をご紹介します。トルクメニスタンの魅力的な観光スポットを見たら、次の旅行先の候補の一つになること間違いなしです!
トルクメニスタンとはどんな国?治安や気候について
トルクメニスタンは中央アジアある小さな国です。国土は日本の約1.3倍の大きさで、580万人の人々が暮らします。ほとんどが砂漠に覆われた神秘の国で、ガスや石油などの天然資源が豊富です。主にトルクメン語が話されますが、かつてロシアの占領下だったのでロシア語も使われます。
街の建築物にはイスラム教が色濃く反映され、たくさんのイスラム建築を目にすることができます。特に目を引くのが、首都のアシガバードの白亜の街並み。無類の白色好きだという大統領の希望で、大理石の建物が次々と建てられたということです。街の全体的な印象としては、清潔だが無機質で、「独裁国家」を印象付ける雰囲気があります。一方で、旧市街の様子は生活感溢れる様子で親しみが持てるでしょう。
次に、周辺をアフガニスタンなど治安の悪い国に囲まれているトルクメニスタンの治安についてです。独裁体制により比較的治安が良い国ですが、国境付近などエリアによって治安の悪いエリアがあります。夜遅くに現地ガイドなしでの単独行動は控え、十分に気をつけながら旅を楽しみましょう。
最後に、トルクメニスタンの気候ですが、昼と夜、夏と冬の寒暖差が激しいことが特徴です。昼と夜では常に10〜15度もの気温差があり、夏は40度を超えますが冬は氷点下まで下がります。一年を通して雨が降らない気候なので、日焼け止めや帽子、サングラスなど日焼け対策と乾燥対策を万全にしましょう。
トルクメニスタンに入国する際の注意点
トルクメニスタンに旅行する際には、観光ビザの他に招待状が必要です。日本の旅行会社か現地の旅行会社に申請して用意するのが一般的な手続きになります。また、トルクメニスタンでは旅程が厳しくチェックされるので、航空券、宿泊するホテルなどを旅行会社にしっかり相談しておきましょう。
トルクメニスタンの通貨は、トルクメニスタン・マナトです。現地ではクレジットカードがほとんど使えないので、現金への両替を忘れずに。残念ながら日本円を直接トルクメニスタン・マナトに替えることはできないので、事前に日本の空港で米ドルもしくはロシア・ルーブルに両替しておきましょう。
独裁国家であるトルクメニスタンでは、情報統制の下、たとえwifiが飛んでいたとしてもSNSは利用できません。また、写真撮影が禁止されているところが多いので気をつけましょう。
トルクメニスタンの観光スポット4選
(1)地獄の門
地獄の門は、首都アシガバートから北に約260キロメートルほど行った、ダルヴァザ村という砂漠に囲まれた地域にあります。ここに来るためだけにトルクメニスタンを訪れる人もいるほどに、人々を惹きつける観光スポットです。広大な砂漠にぱっくりと開いたクレーターには、45年以上にわたって燃え続ける炎があります。真っ赤に燃え盛る火の海は今にも地球を飲み込んでしまいそうで、まさに地獄への入り口です。砂漠地帯のため、夏は40度を超える灼熱、冬は0度を下回る極寒です。以上を踏まえると、4〜5月の春と8〜9月の秋頃が観光のベストシーズンです。一日の中では、早朝か夕暮れ時が良いでしょう。ダークな空色が地獄の門の迫力を引き出します。周辺にはホテルもありますが、なんとテントでの宿泊もできます。テントでの宿泊の場合、朝晩は冷え込むので防寒対策を忘れずに。
ここで地獄の門について少しご紹介します。地獄の門は、1971年の落盤事故によってできました。できた穴の中で有毒ガスが漏れ出ていたため、炎を放ったそうです。それ以来燃え続けている炎ですが、この後もずっと燃え続けるとは限りません。自然の神威を現したような驚異の光景を、炎が消えてしまう前にぜひ。
(2)古代メルヴの遺跡
古代メルヴは、首都アシガバートから約300キロメートル離れたマリという工業都市の近くにあります。カラクム砂漠の中にそびえるこの遺跡は、紀元前6世紀から18世紀までシルクロードのオアシス都市として栄えました。中央アジア最大の大きさを誇る遺跡で、1999年にはトルクメニスタン初の世界遺産として登録されました。この遺跡には、様々な宗教にまつわる建築物が残っています。イスラム教、キリスト教などのメジャーなものを始め、ゾロアスター教というマニアックな宗教や、仏教の遺跡からは仏像や経文も出土しました。このように、周辺には色々な宗教に関する古代の遺跡が点在しており、トルクメニスタンを旅行するなら行っておきたい場所の一つです。
(3)ニサの遺跡
ニサの遺跡は、シルクロードのオアシス都市の跡地です。今までトルクメニスタンなどの中央アジアは文明のない未知の地帯だとされてきましたが、近年になってオアシス都市として栄えていたことがわかってきました。紀元前3世紀頃のヴィーナス像など、歴史的に貴重な美術品が発掘され、2007年には世界遺産に登録されました。発掘された像などはアシガバートの国立博物館に展示されているので要チェックです。
(4)首都アシガバート
前述した通り、トルクメニスタンの首都アシガバートは大理石でできた建造物が立ち並ぶ綺麗な街です。その数は、世界で最も大理石の建造物が多い街としてギネスに認定されているほどです。以下ではアシガバートのおもなみどころを5つご紹介します。
①ニュートラリティ・アーチ
1995年、トルクメニスタンが永世中立国になったことを記念して建てられたアーチです。かつては町の中心部にありましたが、現在では町の南部に移され、塔の高さも75mから95mにリニューアルされました。塔はまるでロケットのような形をしており、ロケットの頂点には、トルクメニスタン初代大統領であるサパルムラト・ニヤゾフの像が空を仰いでいます。この像には24時間太陽の動きに合わせて回転するという仕掛けもあるとか!夜には豪華にライトアップされ、いっそう存在感を強めます。
◎詳細情報
アクセス:アシガバートから車で30分ほど
開場時間:24時間
料金:無料
②国立博物館
前述したニサ遺跡の美術品や、クフナウルゲンチ、メルヴ遺跡からの出土品が展示されています。建物は立派で、全て見て回るには1.5〜2時間ほどかかるでしょう。50マナト(約1800円)払えば、館内を自由に写真撮影することができます。1階には、38人の女性が半年で製作したという巨大絨毯があり、歴史的な出土品の他にも見所があります。入場料は一人10ドルで、博物館の方が英語で説明してくれるので外国人の私たちでも理解できます。
◎詳細情報
住所:Arçabil 30
電話番号:482592
③バグト・コシュギ(結婚式場)
トルクメニスタン語で「幸福の寺院」と呼ばれ、複数の結婚披露宴会場が入っています。大きなドームを囲む星型のモチーフが特徴的で、トルクメニスタンらしいデザインが感じられます。
④タルクーチカ・バザール
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市街のはずれにある、アシガバートで最も大きなバザール。自動車の部品から絨毯、衣料品、貴金属、食料品などさまざまなものが売られていて、カラフルな品々とカラフルな衣装を身にまとった人々がひしめき合う様子を見ることができます。 絨毯や民芸品などすばらしい品々にも出会えますが、国外持ち出しに手続きが必要なものも多いので、ガイドによく確認すること。バザール内には、食事をすることができるスペースもあります。
⑤絨毯博物館
10万枚近いトルクメン絨毯が保存され、世界最大級の手織りの絨毯も飾られています。絨毯の文様にはそれぞれの部族に特徴的なパターンがあり、博物館の分類もそれに準じて行われています。
◎詳細情報
所在地:Atamyrat Nyýazow şaýoly, Aşgabat
電話番号:446800
Ooohおすすめのプライベートツアー
Ooohがこれまでに提供したトルクメニスタンのおすすめのプライベートツアーの一部をご紹介します。
トルクメニスタンを楽しもう!
いかがでしたか?トルクメニスタンには、メルヴの遺跡や地獄の門などそこにしかないユニークな観光地がありましたね。中央アジアにしては比較的治安が良いことに加え、日本と同じように、常に街が綺麗に保たれています。トルクメニスタンは、日本人がいつもと一味違う旅をするにはぴったりな国です。Ooohでは現地に詳しい旅のプロが、チャットを通してあなたの希望に合わせて旅行プランをご提案します。チャットは無料で利用できますので、ぜひお気軽に相談して下さいね。
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